村上春樹、朝鮮人虐殺取り上げ「危機の中の狂気」の警告
排他主義の拡散に憂慮…「メディアが落ち着かせてこそ…責任重要」
「私は違うメッセージを送りたい」…トランプ式ツイートに疑問提起
作家・村上春樹は、関東大震災後に行われた朝鮮人虐殺事件を取り上げ、新型コロナウイルス感染症(コロナ19)が拡散する中で台頭する排外主義に懸念を表明した。
村上は「このような一種の危機的状況にある場合には、例えば、関東大震災時の朝鮮人虐殺のように、人々が変な方向に動く可能性がある」とし「このようなことをリラックスさせていくことが、メディアの責任があると私は考える」と12日報道した毎日新聞新聞とのインタビューで語った。
関東虐殺は1923年9月1日マグニチュード7.9の地震が日本首都圏一帯を包括する関東地方を襲った後、「朝鮮人が井戸に毒を入れた、放火した」などのデマが拡散した中で行われた朝鮮人大量殺害事件である。
日本人自警団、警察、軍人が在日朝鮮人と中国人、日本人社会主義者を組織的に殺害し、犠牲者は数千人に達するという分析も出ているがしっかりとした真相究明はなされなかった。
村上はコロナ19に危機感が大きくなった中で、社会の閉鎖性が強くなって、自己中心主義、自国中心主義が拡散することを念頭に置いて「危機的状況」と診断されたものと思われる。
彼はインタビューに先立ち行われたラジオ番組の録音でアドルフ・ヒトラーの宣伝に関する言葉を引用してから良識より感情に訴える強いメッセージに不快な思いを表わした。
村上はこれと関連し、「私は1960~1970年代学園闘争時代に言葉だけが独り歩きして強い言葉がますます幅を利かせる時代に生きていたので、そのような状況が嫌いで怖い」と憂慮する意見を明らかにした。
彼は「最終的にはその時代が過ぎればそんな言葉はすべて消えてしまう。誰も責任を負わない。そんなことを見たので、このような言葉に対する警報を発信したいという気持ちが強い、右でも左でも」と付け加えた。
Twitterを利用して、一方的メッセージを並べるドナルド・トランプ米国大統領の疎通方式にも疑問を提起した。
村上は「今、トランプ大統領がツイッターでやっているように、限られた文字で言いたいことだけ言って、ソーシャルネットワークサービス(SNS)が一種の発信の中心となっている」とし「このような文章で言いたいことを言うことができるはずがないと思っている。それゆえ、私はそうでない方法で、そうでないメッセージを発信したい」と述べた。
村上は、コロナ19緊急事態宣言が発令された時、ラジオの進行で人々の心を慰める音楽を選曲して聞かせたという評価を受けた。
彼はこれに関し「音楽の力はかなり大きいと思う」とし「’気持ちが本当に楽になった’、’救われた’、’勇気を吹き込んでくれた’などの反応を見せた人が多かった」と振り返った。
村上は「私は声明などあまり信用していない。 感嘆する人がいるかもしれないが、それほど長く強く残らないと私は思う」とし「しかし音楽は論理を超えたものであり、共感させる能力が大きい。 小説も同じだ」と付け加えた。
Source: かんこく!韓国の反応翻訳ブログ