とはいえ行くまでに、何度も弱気になった。何しろチケットが高い。一番安い2万円の席はとっくに完売で次が6万、一番良い席は15万だ。「歴史に参加するにはコストがかかるのよ!」と、6万の席とホテルを確保したのが、開催10日前。
弱気になったのは、日本のニュースのせいもある。どこかで失敗を望むような報道が多いのだ。チケット売れてないとか、寒すぎて死者が出るとか、トイレ少ないとか。
その度に私は冷凍庫で作業する人用の手袋や、夜回り記者愛用のカイロや、万が一の紙おむつを買い込み、凍るかも、漏らすかも……と不安を抱いたのだ。
中略
開会式には様々な見せ場があったけれど、キャンドルを手にした人々に囲まれ、4人の歌手がイマジンを歌った瞬間に胸をつかまれた。
前大統領への抗議のため光化門前で毎週末行われたキャンドル集会そのものだった。歌手の一人、チョン・イングォンはキャンドル集会で歌っていた。
あのイマジンは民主主義を求める韓国人の戦いを再現し、目の前にいる大統領に平和への誓いを促す民からのメッセージだと思った。この国の主役は民である。そのような宣言に、私は見えた。
というわけで、私は凍ることなくショーを楽しんだのだけど、帰国後、開会式後に帰宅困難が生じたという日本の記事を読み、驚いた。どこまで意地が悪いのか。
数万人の観客が一度に同じ方向に向かうのだから確かに不便はあった。ホテルまで1時間のところ3時間かかった。でも誰もパニックにならず、臨機応変に対応する運営の手腕に助けられた印象しかない。
続きを読む
Source: おもしろ韓国ニュース速報