歴代政府は例外なく対中外交を論理よりも感性で接近した。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府は中国が待ち望んでいた市場経済国地位を突然承認した。李明博(イ・ミョンバク)大統領は胡錦濤主席と公式会談だけで歴代最多となる11回の開催を通じて親しく食事を共にした。朴槿恵(パク・クネ)大統領は天安門望楼に上った。文在寅(ムン・ジェイン)政府も「熱意と真心を込めれば分かってくれる」という側だ。だが、我々に返ってきたのは稚拙なTHAAD報復と「無遠慮な冷遇」だった。
習近平第二期体制はさらに露骨に「中華民族の偉大な復興」という「中国夢」を掲げている。このような攻撃的民族主義は、卜鉅一(ポク・コイル)の指摘のように排他的・閉鎖的・膨張的へとつながっていく。「図体だけが大きな世間知らずな大人国家」(巨嬰国)という批判が出てきても内部省察がない。むしろ中国は「相手から丁寧な対応を受けてもそれとは反対の反応を返す国」になっていく。
このような変化は予告されていた。中国社会の中枢は天安門事件(1989年)以降、徹底した民族主義教育を受けた30~40代だ。「一発殴られたら百発にして返す」いう集団意識を持っている。尖閣紛争やTHAAD報復がより低劣に、より激化した理由だ。近代的市民意識は概して経済発展からかなり経てから育つものだ。
だが、中華主義は中国にとって諸刃の剣だ。攻撃的民族主義を掲げて国際社会で大国の地位を認めてもらおうとするのは矛盾だ。モンゴル出身の学者、楊海英は著書『逆転の大中国史 ユーラシアの視点から』の中で「『中華思想』は、中国が国際的にひらかれ、さらなる発展をとげる可能性を縛る『足かせ』ともなっている」と指摘した。中国が繁栄したのは唐、元、清など開放と寛容の時代であり、中華主義の力が強くなったのはその反対だったという。
好むと好まざるとにかかわらず、韓国は中国と相対して生きなければならない。中国が強くなるほど韓国の選択肢は減るだろう。だが、国際関係は「ポーカーゲーム」のようなものだ。自分のところにいいカードがそろっているからと言って勝てるものではない。そうした点で、最近の米朝首脳会談の調整過程で見せた中国の反応は示唆するところが大きい。国賓大統領に「一人飯」を食わせた習主席が、その忙しい両会期間中に韓国特使団に会った。
「4強」の隙間に挟まった韓国だが、米国という強力なテコがあることを新たに確認した。また、中国が最も煙たく思う「日本カード」もある。中国には「日米カード」を使って、自由・開放・平和・共存など国際社会の普遍価値で扱わなければならない。対中関係は感性的な親中ではなく、韓日米同盟に答えがある。
オ・ハンギュ/論説委員
ソース:韓国経済新聞/中央日報日本語版<韓経:【コラム】ますます強大になっていく中国を韓国が扱う方法>
http://japanese.joins.com/article/639/239639.html
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Source: おもしろ韓国ニュース速報