人体の奇跡
以前、昭和の怪奇事件では、手術の最中に受刑者が脱走しそのまま帰ってこなかった「人体の奇跡」の記事を紹介したが、今回も人体の不思議を思わず感じさせるような怪奇事件をご紹介したい。
生きていた三十路女性
これは昭和10年(1935年)5月21日の読売新聞に掲載された記事である。
「胴體(どうたい)を轢断(れきだん)の女 奇跡的に蘇生」という何やらオドロオドロしい記事が掲載されている。
5月19日、東京都内の某駅で33、4歳の女性が飛び降り自殺を図った。
女性の体は列車の車輪に巻き込まれ急停止。駅には血の生臭い匂いが充満した。
「おーい!大変だ!女が飛び込んだぞ!」
騒ぎを聞きつけた駅員はすぐに駆け付け、女性の身元を確認した。女性の体は腹部から真っ二つに切断されており、もはや手が付けられない状態だった。
「こりゃひどい……」
駅員は女性を死体として処理を行おうとしたところ、別の駅員が叫んだ。
「おい!この女まだ息があるぞ!」
「なんだって!?」
駅員が口元に手を近づけたところ、わずかではあるが確かに息がある。死んではいない人間を死体として処理することはできず、駅員たちは彼女を病院に連れていくことにした。そして、女性がこの病院に到着してから数分後、日本の超常現象の歴史に刻まれるであろう奇妙な1時間がはじまるのである……。
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Source: 不思議.NET
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