人は思い込みで死ぬ。 試験用のプラセボ(偽薬)を飲んだ参加者らか「副作用」があったとの報告

歴史
1: スヌスムムリク ★ 2018/12/13(木) 22:28:31.79 ID:CAP_USER9
variation-of-medicines

Trialsで発表された研究では、臨床実験でプラセボを処方された参加者によって起きる可能性のある研究への悪影響が調べられました。
そして、試験のための介入によってプラセボを飲んだ参加者の半分に何らかの副作用があったことが報告されており、ネット上に衝撃が広がっています。

新たな研究で示されたのは、臨床試験で無害な砂糖の錠剤といったプラセボを飲んだ参加者たちが、試験のための介入によって起こる「有害事象」によって苦しんだということです。

さらに驚くことに、プラセボを飲んだ20人に1人がひどい有害事象によって、試験から脱落していたというのです。研究で使われたデータは、1271回のランダム化比較試験に参加した250,726人のものであり、十分な数があります。
有害事象は、軽いものでは腹痛から食欲不振、胸焼け、疲労などで、ひどいものでは、なんと死に至ったものまであります。

単なる砂糖の錠剤がこのようなひどい副作用をもたらすとは、信じがたいことです。その原因は、試験の結果として現れる事柄についての「誤った信念」や、「悲観的な信念」です。

試験に参加した人に腹痛が起こるには、人それぞれ様々な原因があります。その原因は試験とは関係ないものでしょう。しかし、参加者は試験に参加しています。
そのため、試験による介入によって痛みが起こったという「誤った信念」を持ってしまうのです。そして、その訴えは有害事象として記録されることになってしまいます。

ときには、参加者は有害事象について事前に警告を受けることがあり、それが自分に起こると信じてしまうことがあります。
その信念によって、実際にその有害事象が引き起こされるということもあるのです。悲観的な期待による効果は、「ノシーボ」と呼ばれており、つまりは、逆プラセボ効果とも言うべきものです。

今回の研究ではデータ以外にも、このノシーボ効果が見られた研究があります。例えば、スタチンと呼ばれるコレステロールを低下させる薬がありますが、これは「筋繊維の融解」という重篤な副作用を起こすことがあります。
スタチンの試験をしていることを知っていた参加者たちは、より高頻度で有害事象報告を行っており、何も知らない場合には、筋肉に関わる有害効果の増加は見られていません。

試験の質を上げるためには、こういったプラセボ対照群内での有害事象を減らさなければなりません。また、そうすることで試験の倫理的な面も改善するでしょう。では、改善の方法はあるのでしょうか?

「誤った思い込み」を避けることは難しいです。というのも、その症状が試験による介入で起こったものなのか、あるいは試験に参加する条件として、自分がもともと持っている病気などの条件によって引き起こされたのか、区別できないからです。

しかし、「悲観的な信念」によるノシーボ効果を減らすことはできそうです。例えば、新しい治療法は90%の患者にとって安全であると伝えるのと、10%の確率で頭痛のような有害事象が起こると伝えるのでは、
内容は同じなのですが、後者の方で有害事象が増えるということは有り得るでしょう。

残念ながら、介入による有害事象をノシーボを排する方法によって試験参加者に伝えるためのガイドラインは、現在まだ研究段階のようです。

プラセボ効果やノシーボ効果の話を聞くと、人間の持つ思い込みの力に驚いてしまいます。おそらくは、思い込みの方向によって免疫の強さが変わるためだと思うのですが、真実はどうなんでしょうか。
臨床試験にとっては厄介な問題ではありますが、この力を利用してポジティブに生きることが、健康に生きる秘訣かもしれませんね。

ソース:Nazology
https://nazology.net/archives/26708
2018/12/13

引用元: 【臨床実験】人は思い込みで死ぬ?試験用のプラセボ(偽薬)を飲んだ参加者の半分に何らかの「副作用」があったとの報告

続きを読む

Source: 不思議.NET

コメント

タイトルとURLをコピーしました