百物語はじめます!
先日、開催した「真夏の怖い話グランプリ」にて、1人で100話以上のお話を送ってくださった方がいらっしゃいました。
せっかく百話を超えるお話を投稿していただいたので、百物語として、一挙に百話を掲載させていただきます。
夏も終わりに近づきつつありますが、夜のお供にいかがでしょうか。
読み終わったら何かが起こるかもしれません・・・。
ペンネーム:井蛙はる 様
ブログ:怪談「徒然草子」
※現在はブログでも投稿いただいた話を掲載されております。
第一話「百物語の制作」
変人。
変人がいました。変人はインターネットでみた怖い話の募集になんとなく応募を始めました。いくつか思いついたので、思いついただけ送りました。
なんとなくそんなことしていたら、気が付くと、話は30にもなりました。ふと、百物語には不思議な力がある。そんな言葉が浮かびました。
「百物語は世界を歪める呪文だというのは本当だろうか」変人はそう言うと百物語を書き始めたのです。
百物語は百個の話と百本の蝋燭を用意します。そして、一つ話が終わると一つ蝋燭を消します。百本すべて消えると何かが話をする。何かが起こるなどと言われる。降霊術です。
百個の物語が呪文になっているのです。
変人は百物語を、百個の物語の形に偽装した呪文を書き始めました。きっと最初から百物語を書いていたのでしょう。
呪術とはそういうものです。
アイデアは書き終わると浮かぶという形で百話まで書き終わりました。それは百話まで続き、百話目が書き終わるとプツンという音とともにアイデアは浮かばなくなり、頭に痛みを感じました。
それから頭痛の中でいくつか話を足して、百物語は完成したと言います。
その百物語には、この百物語は数人で作った百物語である。そう書いてあります。
「百物語とは嘘の中に本物を混ぜる遊びであります。百個の物語を書いてからが百物語の始まりでもあるのです」変人はそう言ったそうです。
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Source: 不思議.NET
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