653: 1/10 2013/11/24(日) 23:42:06.05 ID:zUKnxq1Si
「千寿江」
もういろいろ済んだから、書かせてくれ。
かなり長い。
もういろいろ済んだから、書かせてくれ。
かなり長い。
父親には妹がいたらしい。俺にとっては叔母にあたるが、
叔母は生まれて数ヶ月で突然死んだ。原因不明。
待望の娘が死んでしまい、婆さんは大層落ち込んでいた。
見兼ねた爺さんが婆さんにフランス人形を買い与えると、
婆さんはそのフランス人形に叔母と同じ名前の「千寿江」と名付けて可愛がった。
毎日撫で、傍に置き、綺麗にしてやり、共に寝たそうだ。
それが変わったのが、俺の妹が生まれてから。
女が生まれて、婆さんは酷く喜んでた。
両親共働きだったし、代わりに婆さんが妹を大層可愛がって育てた。俺も可愛がられたけどな。
それで、今まで大切にされていた千鶴江の定位置は、婆さんの枕元でなく、仏間になった。
誰もいない仏壇だけがある仏間だ。
俺はよく先祖へ挨拶しろと、
夕飯前に御神酒を上げにそこへ
行かされていたもんだ。
暗くてくそ寒い、不気味な部屋
引用元: ・死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?317
続きを読む
Source: 不思議.NET
コメント