[緊急インタビュー]「外国人資金が脱出開始…1300ウォン超えるかもしれない」
ソ・ジョンフン ハナ銀行の外国為替派生商品営業部研究委員インタビュー
「韓米通貨スワップ締結必須…積極的に外国人の資金脱出防ぐ」
新型コロナウイルス感染症(コロナ19)事態を受け、急激なウォン安ドル高が進んでいる。 外国人投資家らが国内金融市場で売りを続けている中、輸出企業各社がドル確保に集中し、上げ幅を拡大させた。
19日のソウル外国為替市場でウォンドル相場は取引中一時1292.1ウォンまで上昇し、11年ぶりに取引中最安値を更新した。 国内コロナ19の最初の確定者が出た先月1月20日から同日まで、130ウォン以上値上がりした。
政府は前日、銀行の先物為替ポジション限度を25％増やし、ウォン高の防御に乗り出したが、無駄だった。 専門家らはコロナ19事態が長期化する場合、ウォン・ドルレートが1300ウォンを超えると評価している。 2012年に韓国外換銀行がハナ金融グループに編入された時からハナ銀行ディーリングルームを守ってきたソ・ジョンフン ハナ銀行外国為替派生商品営業部研究委員は、「心理的抵抗線である1250ウォン台を割っただけに、1300ウォンを超える可能性がある」と見通した。
■ウォン・ドル為替レートが最近になって急激に上がっている。具体的な原因は？
-コロナ19が中国、韓国を超えて米国、欧州などに拡散し、世界の実体経済と金融市場が恐怖に包まれている。「コロナ19」の拡散傾向が沈静化しなければ、このような現象はしばらく続きかねない。
ドルは代表的な安全資産だ。 グローバル景気が悪化すれば、安全資産であるドル買いが強まらざるを得ない。 危険に備えてドルを保有しなければならないという心理が広がり、ドル高(ウォン安)が現れている。
■最近のウォン・ドル相場は、株価指数と逆の関係で密接な動きを見せているが
-コスピが上がれば為替が下がり、逆にコスピが下がれば為替が上がる逆の関係は当然の結果だ。 国内金融市場から手を引いた外国人が、資金をドルへと両替(買収)していくこととみなすべきだ。
コロナ19の恐怖感が消えるまで、このような逆の関係はしばらく続きそうだ。 現在はいつになくこのような逆の関係が強い状態だ。
■取引中1290ウォンを超えるなど上昇が続いている。展望は？
-08年の金融危機当時、為替レートが1250ウォン台だった。 1250ウォン線が心理的な抵抗線だが、この線が崩れた。 すぐに1300ウォンまで上がる可能性がある。
ニューヨーク証券市場が毎日大幅に上下する中、国内金融市場での流動性が減り、ドル買い心理が高まっている。 心理的な抵抗線が崩れ、危機に見舞われかねないという恐怖が広がり、国内市場が動揺しかねない。 ドル買いが続く可能性がある。
■1300ウォンを超えた場合、どんなことが起きるのか？
-外国人資金の離脱が加速し、ウォン高がさらに進む可能性がある。 特に、金融市場でこれまで収益を上げた外国人投資家らは、ウォン安ドル高による為替差損を懸念し、離脱スピードがさらに早まることもありうる。
国内にドルが足りなくなり、実体経済や企業投資の萎縮を招きかねない。 国内全般的な経済が低迷し、成長率が下がる悪影響が出かねない。
■為替当局は今後、どのように対応するか
-外為当局は現在も微調整レベルで口頭で介入しているが、場合によっては実介入の可能性も排除できない。 実介入とは、外貨準備高を解いてドルを直接売り渡すことを意味する。
ドルを売り渡すことになるため、米財務省の為替調整国の話題からは自由だが、通貨危機に防御できる「実弾(外貨)」が減ることは、必ずしも肯定的ではない。 このため、直ちに米国の状況を見守りながら、強く口頭介入に乗り出すものと見られる。
■先物為替ポジションの限度を増やしたが、これといった効果はない
-何の効果もなかったとは言えない。 前日午前に発表された後、午前場でウォン安をある程度食い止める影響はあった。 ただ、午後から米国の先物市場が大幅に下落し、効果が消えた。
先物為替ポジション限度の拡大は結局、韓国市場でのドルの流動性不足を解決するための政策だが、米国など対外市場が芳しくないため、このような政策は功を奏しにくいのが現状だ。 先物為替ポジション限度の追加拡大も考えられるが、現在のような状況では”百薬”が無効になる可能性もある。
■米国と通貨スワップ締結を求める声も出ている
-強く全方位的に取り組まなければならない。 政府レベルで直接乗り出して、スワップを通じたドル流入を誘導しなければならない。 通貨スワップはマイナス通帳のように米国と協定を結んだ国がドルを取り出して使うことができる制度だ。
韓米通貨スワップ協定は10年、韓日通貨スワップ協定は15年に終了している。 協定に積極的に乗り出して外国人の資金流出を防がなければならない。
Source: かんこく！韓国の反応翻訳ブログ
