サムスンが投資した「半導体スタートアップ」…AIチップ開発「大当たり」
英グラフコア、マシンラーニング最適化半導体開発
CPU・GPUの最大100倍速く…MSに配信
サムスン電子、創社期からVC投資で株式取得
英国の人工知能(AI)半導体スタートアップ(初期ベンチャー企業)「グラフコア」が、米国のIT(情報技術)大手マイクロソフト(MS)のAI専用半導体を納品することにしたと13日発表した。MSはこれを自社のクラウドコンピューティングプラットフォーム「Azure」に搭載して、顧客に、より便利なAIの開発環境を提供する計画だ。
グラフコアのAI半導体は、マシンラーニング(AIのデータ学習)に特化したIPU(インテリジェント処理装置)であり、CPU(中央処理装置)やGPU(グラフィックスプロセッシングユニット)など既存のシステム半導体よりAIデータ処理速度が10倍から最大100倍まで迅速と評価される。
実際、フランスの有名な検索エンジンの会社「Qwant」は、グラフコアのIPUをシステムに適用した後、画像検索速度が3.5倍速くなったと発表した。ヘッジファンドカーモットキャピタルもIPUを介して金融情報分析速度が26倍向上したことが分かった。
MS AzureでAI開発
MS AzureにIPUが適用されると、ユーザーはAzureプラットフォームの中でマシンラーニングや自然言語処理(NLP)などを活用して、新しいサービスや製品を開発することができるようになる。別の投資をせず、高度なAIインフラストラクチャを使用できるわけだ。MS副社長は「グラフコアはAzureの能力を拡張させて AIのための最高のクラウドサービスとして残るだろう」と述べた。
MSとの協力は、グラフコアに記念碑的な事件である。2016年に設立された新生会社が半導体分野で急成長する足場を用意したからだ。システム半導体大手インテルも1980~1990年代 MSとの協力で急成長した企業である。
当時、MSのWindowsオペレーティングシステム(OS)が旋風的な人気を呼び、それに最適化されたインテルのCPUも飛ぶように売れた。Windowsとインテルの親密な関係を意味する「ウィンテル」という愛称が生じる程であった。
ナイジェル・トゥーン グラフコア最高経営責任者( CEO)はこの日、フィナンシャル・タイムズ(FT)に「これからは誰もがAzureを介してシステムを作ることができるようになった」とし「これは、私たちの技術の効用と成熟度が認められた証拠だ」と語った。
サムスンが初期に投資した会社
グラフコアの成長でサムスン電子も収益が期待される。サムスン電子は、グラフコアが設立された2016年と翌年の2017年、それぞれ3000万ドル(約351億ウォン)規模の投資ラウンドでの主要な投資家として参加した。設立当初なので、かなりの株式を確保したものと推定される。
現在、グラフコアの企業価値は15億ドル(約1兆7560億ウォン)以上と評価される。昨年12月に2億ドル(約2341億ウォン)の追加投資も誘致した。MSとドイツの自動車会社BMWなどが投資家に合流した。
FTは「次世代 AI半導体市場はますます大きくなり、インテルやNVIDIAなどの既存の半導体メーカーはもちろん、Googleやアマゾン、アップルなどのIT(情報技術)大手も相次いで参入している」とし「グラフコアがMSとの協力により、競争で優位に立った」とした。
Source: かんこく!韓国の反応翻訳ブログ