2006年に鳥インフルエンザのウイルスが中国と東南アジアを経て欧州を襲った。ヨーロッパ人たちは中国を非難した。中国は全世界のガチョウの90%、アヒルの30%、ニワトリの25%を育てるウイルスの温床であるにもかかわらず、管理どころか完全に手放し状態だったのだ。当時中国は鳥インフルエンザの治療剤であるタミフルの原料「スターアニス」(トウシキミ)を独占供給していた。
スターアニスの実は、豚肉料理である五香醤(しょう)肉(焼き豚)にも使われている。スイスの製薬会社がこれを原料にタミフルを製造している。これが明らかになると「中国は病原菌をばらまいて、治療薬を売っている」といった皮肉までが浮上した。
最近、韓国では中国製の空気清浄機が飛ぶように売れている。中国から飛んでくる微小粒子状物質(PM)2.5の恐怖のためだ。よくよく見ると、中国が韓国に病を持ち込み、薬も売り込んでいることになる。昨年海外の直販を通じて韓国に持ち込まれた中国製の空気清浄機は29万台に上る。1年間で11倍にも増えた。
今年1月、小型家電のオンライン・ショッピング・モールで最もたくさん売れた空気清浄機は、中国製のシャオミだ。市場シェアが20%を突破した。シャオミはPM2.5に対応した最先端マスクも開発し、販売している。マスクの内側にPM2.5対応のフィルターを装着し、空気清浄機を回すことで、内外部の空気を循環させる方式だが、値段は2万ウォン(約1900円)台だ。
一昔前の帝国主義時代、中国は英国に白旗を上げた。英国は、中国人をアヘン中毒に陥れ、富を巻き上げていったと非難を浴びている。最近、中国はアフリカと中南米に「負債」を輸出し、相対国を「負債中毒」に陥れた後、その国の資源を独占している。米国のジョン・ボルトン国家安保補佐官は「賄賂と不正を通じてアフリカを膨大な借金地獄に陥れるのが中国の戦略」と責め立てた。
最近、国際環境NGO(非政府組織)「グリーンピース」が世界の3000カ都市を対象に大気の汚染度を調査した結果、50位までのほとんどが中国とインドの都市であることが分かった。PM2.5が中国から韓国に飛んでくるのは、衛星写真を見ればひと目で分かる。
中国からPM2.5を警告するニュースが届いたかと思うと、韓国のペンニョン島と江華島を経てやがてソウル全体を占領してしまう。地域によっては13-14時間ほどかかる。にもかかわらず、中国は「何を根拠としているのか」という。知らんぷりを決め込むとは、まさにこのことだ。
PM2.5を「社会災害」として指定する法案が先日、国会行政安全委員会を通過し、本会議で可決された。今後政府は、微小粒子状物質を社会災害として扱わなければならない。災害であることを宣布して、被害調査および復旧計画を樹立しなければならない。政府が国民の税金で中国製の空気清浄機を全家庭に普及すると発表しはしないか気が気でない。
2019/03/23 05:01/朝鮮日報日本語版
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Source: おもしろ韓国ニュース速報