ドイツ公権力まで浸透した「極右亡霊」

警察官29人、極右メッセージやり取りで停職処分
7月には極右隊員が所属する特殊部隊の解散措置
極右デモ拡散に続き、公権力にまで広がる

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ドイツで極右の亡霊が蘇っている。 先月、極右派が中心となった「ノーマスク」デモ隊が相次いで首都ベルリンの街を覆ったのに続き、一部の警察官が極右チャットルームを開いてナチスの象徴であるスワスティカ(ハーケンクロイツ)などを取り交わしていた事実が明らかになった。 7月には最精鋭特殊部隊が極右派隊員たちの存在で解散するなど、極右主義が公権力にまで広がり、ドイツ当局は極右極端主義の浮上に十分に対応できていないという非難に直面した。

米紙ニューヨーク・タイムズは16日(現地時間)、「ドイツ・ノルトライン・ヴェストファーレン州の警察官29人がチャットアプリケーション『ワッツ』で操作された難民ガス室や黒人の銃撃写真など、ネオナチ主義の画像126点を交換したことが明らかになり、停職処分を受けた」と伝えた。 このうち14人は解任される可能性が高いと州政府関係者は明らかにした。

州政府は「州警5万人の警察力が純粋な民主主義者」として今回の事件を個人的逸脱として退けたが、ドイツ社会は大きな衝撃を受けた。 極右勢力に対抗しなければならない警察が、かえって外国人嫌悪的で過激なコンテンツをやり取りしたためだ。 さらに今年7月には国防長官が直接乗り出して極端主義を信奉する隊員が多数属した精鋭特殊部隊KSKを部分解散させた。 今回摘発された警官たちのチャットルームも、最初の開設時期は2012年に遡る。 ドイツ保守党の国家安全保障専門家クリストス・カティディスは「我が国の価値を保護し防御すべき人々がむしろこれを蹴散らしているというのは恥ずかしい」と述べた。

ドイツ極右主義は2015年、ドイツ政府が中東・アフリカ発の難民を大挙受け入れ、これをテコにした極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の浮上とあいまって本格化した。 最近は、新型コロナウイルス感染症(コロナ19)と景気低迷への恐怖などが重なり、状況が深刻になった。 先月30日にはコロナ19拡散を防ぐための制限措置に反対する一部デモ隊がベルリン連邦議会建物への進入を試みるなど過激な行動を見せている極右極端主義者を座視するわけにはいかない状況だ。

さらに、AfDが難民危機を利用したように、コロナ19パンデミック危機を政治的足がかりにする可能性が高いという分析も出ている。 ドイツ民主市民社会研究所の極右主義専門家マティアス・クェント所長は「他の多くの欧州国家のようにドイツでも極右政党は居場所を失い、現政府に対する信頼が増加しており、短期的に極右勢力がパンデミックを利用することは難しい」としながらも「経済状況が悪くなって失業率が増加する場合、こうした方程式は変わる可能性がある」と強調した。 ベルリン社会科学センターのスウェン・ハッター博士も「彼らは社会で広範囲な不満を表出している」とし「コロナ19拡散危機によるドイツの経済・社会的危機が浮き彫りになるほど不満の表出はもっと強くなるだろう」と予想した。

特に、ドナルド・トランプ米大統領が極右陰謀論の主流化に火をつけるなど、虚偽の情報が全世界に急速に広がっていることも、ドイツ極右浮上の一つの背景に挙げられる。 実際、最近、コロナ19統制反対デモの一部が米大使館に押しかけ、トランプ大統領との会談を要求することもあった。 カミラ・リヤネゲ英国急進右派分析センター(CARR)研究員は「極右生態系には国境がない」とし「特に危機状況では(極右主義が)どこでもよく現れる」と寸評した。

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Source: かんこく!韓国の反応翻訳ブログ