記事入力 : 2018/06/01 10:02
「所得の分配がうまくいっていない」発言の2日後「低所得層の所得が増加した」
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は29日「1-3月期は所得下位20%の家計所得が減少し、所得の分配が悪化した。これはわれわれにとって非常につらいこと」とした上で「われわれの経済政策がうまくいっているか虚心坦懐に対話してみたい」と述べた。大統領自ら現政権における経済政策の目玉とされる「所得主導成長」の効果を改めて検討する考えを示したのだ。
ところが文大統領はそれから2日後に開催された国家財政戦略会議で「労働市場では賃金全体が増加し、とりわけ低賃金労働者の賃金が大きく増加した」「正社員も増加し、就業者の家計所得も大きく増加した。これは最低賃金の引き上げと所得主導成長の効果だ」として全く反対の趣旨の発言を行った。
文大統領の発言を受け、文大統領が今度は何の統計を根拠に所得主導成長の効果を強調したかが話題になっている。所得主導成長の効果を疑い始めた先月29日の発言については、統計庁による家計所得調査が根拠になっていることは確かだが、逆に所得主導成長の効果を強調した31日の発言の根拠は今もあいまいだからだ。
経済関連部処(省庁)関係者の間では、大統領が所得主導成長の効果を強調した発言の根拠について「所得主導成長に実際に取り組んだ大統領府政策室と経済主席室を通じ、現場の部処から資料の提供を受けた可能性が高い」とみている。匿名を要求したある経済部処の関係者は「われわれも大統領の意中が気になっている。最低賃金の引き上げにより雇用を失った労働者は所得がなくなったはずだ。そのためもし新しい仕事を得た労働者だけを対象に『所得が増えた』と主張すれば、これは現状を見誤らせてしまうのではないか」と疑問を呈した。
大統領府はこの日、文大統領の発言の根拠となったデータについて詳しく説明しなかった。
匿名を要求した国立シンクタンクのある関係者は「低所得層の所得が急激に減ったのは、要するに仕事を失ったためだ。しかし大統領の発言はこの部分についての説明が十分でない」と指摘した。
崔鍾錫(チェ・ジョンソク)記者
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/06/01/2018060100970.html
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Source: おもしろ韓国ニュース速報