2018年3月22日16時30分
入港する朝鮮通信使の船と警護する日本の船の模型=韓国・釜山の朝鮮通信使歴史館
へえ、違うんだ。
国境観光ツアーの一行と対馬から韓国・釜山に渡り、市内にある朝鮮通信使歴史館を訪れたときのこと。
朝鮮通信使とは、朝鮮の王朝から主に徳川幕府への外交使節をさす。豊臣秀吉の朝鮮出兵で中断していたが、江戸時代に再開、1607年から1811年まで12回続いた。
館内では3Dアニメでログイン前の続き紹介している。日本で見たり読んだりしてきたのと、ちょっとイメージが違う。
例えば日本で見る絵や写真は陸路を行く異国情緒あふれる行列、というものが多い。ネットで「朝鮮通信使」を検索し画像を選ぶと、上位は陸上の光景がほとんどだ。
一方、釜山のアニメでは、海路を行く堂々たる船団が登場する。日本語字幕は「ついに、6隻の船に乗った通信使の人々は平和の始まりを知らせる遠い旅路へと出発した」「大阪までの海路を渡り(中略)、当時としては命をかけた険しい旅程だった」など。海にも重点が置かれている。
通信使は釜山を船で出発して対馬を経由し、瀬戸内海を通って大坂へ。京都を経て、陸路を江戸へ向かった。時には日光まで足を延ばした。
韓国側にすれば命の危険のある海路こそ大変だったし、日本側にすれば上陸後の人気こそ大ニュースだった。どちらも正しい。それが面白い。
朝鮮通信使は昨年秋、関連資料が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」に登録された。日韓の民間団体が苦労と工夫を重ね、共同で申請し、実現にこぎつけたことも話題になった。
釜山でも注目されているのだろう。訪れた日の館内は高校生たちでいっぱいだった。
館のガイドが我々に日本語で説明する。
「朝鮮通信使が行き来していた約200年間、朝鮮と日本の間には戦争がありませんでした。仲が良かった。これが一番のポイントです」
そういえば釜山のバスガイドも「戦争がなかった」と何度も言っていた。
明治維新後の1875年、日本が朝鮮に開国を迫り、武力衝突した江華島事件が起きる。日韓は「戦争がある時代」に移った。
以下略
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Source: おもしろ韓国ニュース速報