1: 2018/03/24(土) 08:58:35.37 ID:CAP_USER

■ パチンコ 1・2巻
■ イ・ミンジン著/イ・ミンジョン訳/文学思想/368P(1巻)、400P(2巻)/各15000ウォン

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▲ 在日3世の崔江以子さんが2016年6月、川崎で行われた日本右翼の嫌韓デモに対抗して抗議発言をして涙を流している。
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線の外にいる事はそれだけで脅威である。日帝強占期の朝鮮人は線の外にいた。解放後も日本という地では変わらない事実だった。<パチンコ>は差別を受ける在日同胞(チャイニチ)の凄まじい人生を記録した小説で、昨年全米図書賞(National Book Awards)の最終候補作に上がるなど、アメリカの文学界で大きな話題を集めた。

韓国系1.5世のアメリカの作家イ・ミンジン(Min Jin Lee=50歳)は大学生だった1989年、改新敎(プロテスタント)の宣教師を通じて在日同胞が受ける差別について初めて接した。それから約30年。 『日本で暮らす朝鮮人の生活の大半が軽視され、否定され、消されているという話を文章にしなければならないという固執した(作家の)信念』は変わらず、2冊の長編小説が誕生した。

小説は日帝強占期から1980年代後半まで、一家族の生活を4代にわたって追いかける。釜山(プサン)影島(ヨンド)に住んでいたフンイとヤンジン。三つ口(口唇裂)で足が不自由だったフンイと貧乏なせいで彼に嫁いだヤンジンは、数回の流産の末にスンジャを産む。
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『正常』に生まれたスンジャは親からの愛を受けて育ったが、16歳でヤクジャ(ヤクザ)だった30代中ばの生鮮仲買商、コ・ハンスと恋に落ちて妊娠する。コ・ハンスは既婚男性で、彼の『妾』になる事を拒否したスンジャは、若い牧師のパク・イサクと結婚して日本の大阪に移る。

物語はスンジャがハンスの血筋であるノアとイサクの血筋であるモジャスなど2人の息子を育て、モジャスの息子ソロモンが大人になるまで続く。時が流れて戦争が終わり、貧乏も徐々に彼らの生活から消えた。名門大学である早稲田大学に進学して英文学を勉強したノアは、自分の後援者だったコ・ハンスが父親でありヤクジャ(ヤクザ)だった事実に衝撃を受けて家族から離れる。日本人になりたかったノアは朝鮮人という正体を隠したままパチンコ店で働き、最終的に自殺をして命を絶つ。モジャスはパチンコ事業で成功するが、主流になる事はできなかった。アメリカ留学までしたソロモンは銀行に就職したが利用だけされて解雇され、モジャスのパチンコ事業を受け継ぐ事にした。

『パチンコは運命が分からない賭博という点で、在日同胞の人生を象徴する良い隠喩(ソウル大学=キム・ソンゴン名誉教授)』である。在日同胞はパチンコとヤクジャ(ヤクザ)に関与した。朝鮮人は他の仕事を求められなかった。高等教育を受けた朝鮮人も同様だった。パチンコとヤクジャ(ヤクザ)は暴力的イメージを帯びる。パチンコ事業をして正当な税金を払って寄付をしても、そのイメージは排除の理由になった。

7歳時からアメリカで育った著者は、イェール大学の歴史学科を出てジョージタウン大学のロースクールを卒業した後、企業弁護士として活動した。韓人(コリアン)移民社会の成功モデルでもあった著者は2004年に短編『幸せの軸(Axis of Happiness)』で作品活動を始めた。2008年には初の長編『百万長者のための無料の食べ物(Free Food for Millionaires)』が韓国を始めとして11ヶ国で翻訳・出版されて名前を広めた。日系アメリカ人の夫と2007年から4年間日本に住み、『パチンコ』の基礎を完成した。

ソース:NAVER/京郷新聞(韓国語)
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=103&oid=032&aid=0002859665

>>2につづく

2: 2018/03/24(土) 08:58:47.53 ID:CAP_USER

>>1のつづき

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▲ 東京のパチンコ店

著者は『パチンコ』で身分上昇の欲求を発現した在米同胞とは違い、アイデンティティーだけで社会的・経済的な梯子を外され呻いていた在日同胞の人生を赤裸々に現わそうとした。端的な例が著者が直接聞いた朝鮮人中学生の投身事件を劇化したものである。

作品の背景は1976年の横浜。モジャスの日本人の友人であり警察官のハルキは、朝鮮人中学生の投身自殺事件を引き受ける事になる。この生徒の卒業アルバムにはこのようなメモが書いていた。「死ね、醜い朝鮮人」、「補助費を受けようと思うな」、「屁の臭いがする貧乏人」・・・。話を聞いたモジャスの反応はこうだった。「この国は変わらない。私のような朝鮮人はこの国を去る事もできない。 私たちはどこに行く?(中略)ソウルでは私のような者は日本人の子と呼ぶ。日本ではいくらお金を稼いでも、いくら素敵に着飾っても汚い朝鮮人との声を聞く。一体私たちを見てどうしろと? 北朝鮮に帰った人々は飢え死にするとか恐怖に震えている」

『パチンコ』の登場人物は、それぞれの限界としがらみに閉じ込められて生きて行く。先天的障害と貧困、移民というアイデンティティは、彼らの『人生の選択権』を奪い取る。それでも闘争的に生きてきた一家族の話が一つのドラマとして繰り広げられる。『歴史が私たちを壊したが、それでも構わない』という小説の最初の文章は、この小説のテーマとも同じである。

・・・おしまい☆

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Source: おもしろ韓国ニュース速報