米国宣教師ハルバート、100年前の中国・日本にハングル使用を提案

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米国メソジスト教会の宣教師であるホーマー・べジャルレル・ハルバートは1886年育英公園教師として韓国に来た。育英公園で英語を教え高宗皇帝の最側近として、米国など西側諸国との外交窓口の役割を果たした。高宗皇帝の厚い信任をもとに1907年にハーグ万国平和会議密使派遣に参加するなど、韓国の抗日運動も積極的に支援した。

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彼は訖法、または轄甫という韓国名を使用したほど韓国を愛しており、特にハングルに対する愛は格別だった。育英公園教師であったときは、自費でハングルの個人教師を雇って3年でハングルで本を執筆するほどハングルの実力を備えていた。 1889年には初の純ハングル教科書である「社民筆」を著して育英公園教材として使用した。

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アメリカ人宣教師ハルバートが建てた世界地理書。 1889年にハングル本の初版が出てきた、1895年に学部でベクナムギュ、イミョンサンなどに命じてハンムンボン社民筆を出版した。

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「社民筆」は、士と民が必ず知っておくべき世界の地理や文化の常識をハングルでまとめた本である。彼はハーグ密使事件に加担したことが明らかになり、1907年に帝国から追放されるまで、AP通信とタイムズなどの特派員として活動し、米国・英国の新聞に送った記事で、朝鮮の風俗とハングルの優秀性を国際社会に発表した。

中国と日本でハングル使用を提案

ハルバートのハングル愛と優秀性に対する信頼はここで終わらず、中国と日本がハングルを公式文字として使用すれば良いという思いにまで拡大した。実際にこのような提案をしていたことが確認された。

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彼の孫が保管していたアメリカの新聞記事には、ハルバートが中国に漢字の代わりに新しい文字体系を提案し、中国政府も積極的に検討したという内容が載っている。中国上層部に文字の数が数万の個人表意文字を捨ててハングルをもとにした音の文字を書くのが良いという提案をしたという内容である。

題名と発行日が残っていないが、中華民国建国などの記事の文脈で見ると、ハルバートが米国に戻って住んでいた時期である1913年頃に、マサチューセッツ州スプリングフィールド市の地元の新聞「リッパーブリコン」誌の記事だと推測される。

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キム・ドンジン記念事業会長はハルバートが、当時総理交渉通商の代わりに朝鮮に常駐していた袁世凱など、中国の政府高官と交流しハングル使用を提案したものと推定される。彼は「ハルバートは袁世凱と同じ時期、朝鮮に住んでいたので、二人はよく知っている間であったと推測される」とし「袁世凱が中華民国の総統になった後、「朝鮮のハングルを中国人に教えて文字を悟らせよう」と提案したという主張もある」と紹介した。

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李承晩元大統領も、ハワイで発行した雑誌「太平洋」1913年11月号に「清国で輸入して、この国の文字を利用させようとするほど、ハングルには精妙さがある」と書いた。

ハルバートは回顧録「ハルバートドキュメント」で「200以上の世界の多くの国の文字と比較してみたが、ハングルと比肩できる文字は発見できなかった。ハングルは学んで4日でどのような本も読むことができる」と主張した。それとともに、中国だけでなく日本でもハングルを公式文字に採択するべきだと表明した。

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帝国主義中国と日本に向けたハルバートのこのような意見は実現されてなかったが、100年が経った今、ハングルは、固有の文字がないアジアと南米地域の少数部族の表現ツールとして注目を浴びている。ソウル大は昨年、ラテンアメリカ研究所が先住民族のためのハングル表記を完成した。

また、韓国の経済規模が世界10大強国のレベルに大きくなり、ビジネスの観点から韓国語を学ぶ世界の人がたくさん増えた。世界の若者の間では、K-POPやドラマなどで韓流の風が吹き、私たちの文化に対する関心がハングル学習にまで拡大した。

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政府は最近、海外で起こる韓国語学習ブームを韓国語普及につなげるために、現在「世宗学堂」「韓国教育院」「ハングル学校」などに分かれている韓国語の普及機関を「世宗学堂」に統合して、専門性と効率性を高めることにした。 「韓国語海外普及のための協議体」を構成して、海外韓国語コントロールタワーの役割を任せる方針だ。

しかし、我々は、ハルバートほどのハングル愛を持ち続けているのだろうか?

私たちは、約10年前にインドネシアのチアチア族がハングルを使用することにしたというニュースをハングルの最初の輸出だと思って大喜びした。そして、続いて世宗学堂まで立てられてハングルの世界化が急速に進むものと期待していた。しかし、1年たたずに予算不足で世宗学堂は撤退してチアチア族のハングル教育はうやむやにされているニュースに失望した。

街には外国語の看板があふれ、外国語で飾られて会話して、SNSには元の意味を知ることもできない新造語であふれている。私たちよりも私たちのハングルをより愛する碧眼の宣教師のほうが、ハングルを正しく愛しているのではないだろうか?

Source: かんこく!韓国の反応翻訳ブログ