[シン・ジャンソプの企業と経済]金融市場で完敗した韓日戦争
日本政府が7月1日、韓国への輸出規制を発表し、2年余りの間続いた韓日葛藤が韓日経済・外交戦争に飛び火している。ムン・ジェイン大統領が光復節祝辞を通じて「対話と協力の道に出たら喜んで手を握る」という融和メッセージを送ったが、日本の河野太郎外相はすぐに「ムン大統領が国際法違反の状況を是正するリーダーシップを発揮しなければならない」と韓国が先に行動を取らなければならないという立場を固守している。
今後、韓日間の駆け引きがどのように進行されるかはもう少し今後を見なければならないだろう。しかし、この過程で現れた二つの紛れもない事実について注目しなければならない。まず、金融市場での為替レートと株価が動いたことを見れば、韓日戦で韓国が完敗した。第二に、今回の対決が韓日戦争で開始されたが、今では、国際金融市場で韓国経済と投機勢力間の戦争へと前線が急激に移動している。
金融指標を見てみよう。ウォンの為替レートは1ドル=1200ウォンを突破し、一時1230ウォン近くまで上がった。7月1日以降、約5%落ちた状態だ。一方、円はむしろ高に進んだ。対ドルで2%ほど値上がりした。株式市場では韓国のコスピはドルベースで15%ほど急落した。日本の日経指数は4%程度の低下にとどまった。
この渦中で米中貿易戦争の悪化と「為替操作国」指定、世界の景気後退懸念などの大型悪材料が炸裂したが、これは韓日が同じように直面している外部要因である。金融指標の動きの違いは、韓日間の「実力差」と説明するしかない。特に、国際金融市場が不安定になると、円は「安全資産」に分類され高に進む一方、ウォンは「脆弱資産」に分類され安を見せるのは、数十年かかっても解決できない痛恨の現実である。
金融市場の判定は冷酷である。市場参加者は、韓国と日本でどちらが最初に間違ったのか、誰のせいでより大きくなったなどの規範的判断をしない。ただ戦いが始まった時、どちらが勝って負けるのかを計算して為替レートや株価の動きに賭けるだけである。
深刻な問題は、為替と株価が大きく動くと、その動きに便乗して、さらに動きを作り出そうと大金を投入する投機勢力が集まるという事実にある。彼らはロボットではない。そうそうたるプレイヤーたちだ。大型ヘッジファンドもあり、大型投資銀行の内部にヘッジファンドのように動く各種ファンドもある。韓国は今、金融市場の参加者の予測と投機ゲームでゴリゴリ押されている状況である。
国際金融市場では、今「恐怖の夏(a summer of fear)」という言葉が出てきている。このような時に、投機勢力は、血の臭いを嗅ぎつけたサメのように「弱った獲物」を見つけて「ショート(short)」攻撃を展開する。この攻撃から経済を守る方法は、韓国がそのように弱った獲物ではなくショート攻撃を誤ると大きく損をする可能性があることを周知させるしかない。ここで、外貨準備高は、それほど役に立たない。一日の外国為替取引量は5兆ドルを越えるが、4000億ドルで防ごうとすれば「一発」で「K.O」される可能性がある。「基礎体力が強い」という言葉は、誰も受け入れない。韓国政府だけが軽く見ている余地がある。
筆者が見るに唯一の対応策は、米国と日本との金融協力をすぐに復元することである。独力で対応するのではなく、強力な味方(友軍)を引き込まなければならない。2008年の世界金融危機時には、米国、日本、中国と通貨スワップ契約を締結し、危機を超えた。韓国は外貨準備高を守り投機勢力は大きな損害を見た。
現在、米国との通貨スワップは終了されており、日本との通貨スワップ延長の議論も中断されてから久しい。幸いなことにドナルド・トランプ米国政府はドル高を嫌っている。韓国は通貨スワップ契約を締結して、全体のレートの安定を図ることが、米国に役立つという事実をよく説得しなければならない。
日本の支援が必要な状況では、日本との戦争を継続することは自殺行為だ。金融市場で完敗したという事実を認めて後退する方案をすぐに見つけなければいけない。将帥が敗戦を受け入れず、兵士を戦場に追い込むだけでは人命と財産被害が大きくなるだけである。
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Source: かんこく!韓国の反応翻訳ブログ