日本政府「エアコンを安心して付けて下さい」…「電気料金の爆弾」がない理由?
韓国が史上最強の猛暑で揺れている中、日本も猛暑との戦いの真っ最中だ。1日、江原道洪川(カンウォンド・ホンチョン)が41度、ソウルが39.6度を記録し、韓半島の暑さの新記録を立てた。日本も去る7月23日、埼玉県熊谷市で41.1度を記録し、歴代最高気温を更新した。日本の消防庁によると、1日基準で熱射病、日射病などの温熱疾患による死亡者数は125人に達し、病院に運ばれされた人は五万7534人(4月30日~7月29日)に上る。台風12号で暑さが少し和らいだたが、最近も日本列島の大部分の地域が35度を超えている。
韓国と違う点は、日本政府は国民に暇さえあればエアコンをつけなさいと勧めているという事実だ。厚生労働省は「節電より熱中症などにより万全を期することだ」という内容のパンフレットも製作し、各職場に配布した。政府が乗り出して「NO節電」キャンペーンをするわけだ。
日本政府がこのようにエアコンを安心してつけなさいと勧めるのは、日本国民が冷房による電気料の爆弾を迎える事は事実上ないからだ。猛暑に島国特有の湿度まで高い日本では、エアコン無しの夏を迎える事が不可能だと言っても過言ではない。大概の家庭では部屋ごとにエアコンをつけて、それもほぼ一日中つけておくのが普通だ。エアコンはそれこそ夏の必需品だ。それでも日本国民は、電気料金の心配を殆どしない。エアコンを設置しておいても累進制による電気料の爆弾を恐れて少しずつつけるしかない韓国の普通の家庭としては信じられないという声が自ずと出るほどだ。日本も韓国と同様、1973年のオイルショック以降、電気料金累進制が導入された。全体が3段階で1段階と3段階料金の違いは最大1.5倍ほどだ。東京電力を基準にすれば、120kWhまでは1kWh当りの電気料金が19.52円(約195ウォン)、120~300キロワットまでは26円(約260ウォン)、300kWh以上からは30.02円(約300ウォン)が適用される。私たちも3段階だが、1段階と3段階は約3倍程度の料金の違いがある。更に、電力使用が急増する7~8月(冬には12~2月)期間には使用量が1000kwhを超過する場合1kwh当たり574.6ウォンを適用する。
こうなると、最近のような猛暑には電気料金が最大7~8倍ほど増えることになる。しかし、日本は使用量が急増しても累進制を一律に適用する上、それさえも元の料金と大差ない。従って、エアコンを集中的に使用しなければならない時期にも電気料が爆発的に増える事がないのだ。この為、日本国民の中には累進制が適用されるという事実を知らない人も少なくない。更に、日本では2016年、電力の小売市場の自律化も全面実施された。誰でも電力小売市場に自由に飛び込むことができるようになり、多様な電力供給会社が生まれ、料金競争が激しくなった。一緒に電気代も下がっている。例えば、東京ガスの場合、電力も一緒に販売できるようになり、顧客が電気やガスを同時に利用する場合、既存の電力会社よりももっと安く提供する。日本の家庭で真夏に電気料の心配もなく、エアコンをつけられる根本的な理由は十分な戦力を確保しているからだ。日本のエネルギー自給率は、2016年基準で8.6%でOECD国家35カ国の中でも33位で最下位級だ。韓国は18.9%と32位だ。エネルギー自給率が低い為に日本もほとんど海外から輸入する石油、石炭、天然ガスなどを燃料で電力生産をしなければならないが、価格変動などがあり、安定的ではない。
最近、日本政府が力を入れている風力、太陽光など再生可能エネルギーは、全体電力に占める割合は次第に高くなってはいるが、これだけでは安定的な戦力の確保が難しいと日本政府は判断した。結局、日本は2011年の福島原発事故を経験しても、原発への復帰決定を下した。日本政府はこの7月3日、原子力を「期間的な電源」のひとつとして2030年までの全体電力の20~22%水準まで引き上げると発表した。経済産業省によると、2017年12月基準として、日本全体電力で原子力が占める割合は1%に過ぎない。2011年、東日本大震災で福島第1原発で事故が発生し、日本全域の原発がオールストップされた為だ。事故が起こる前の年の2010年原子力は全体電力の11%を占めた。日本政府は、今後の電力供給において原子力の割合を福島原発事故前の水準に戻すぐらいではなく、より拡大すると公表した。2017年12月基準で日本で稼動中の原発は5ヵ所だ。2030年、原子力の割合を全体電力の20%水準まで引き上げる為には、原発30ヵ所を稼動されなければならない。事実上、日本政府は今後さらに積極的に原発の稼働に乗り出すという意志を示唆したわけだ。日本政府がこのような決定を下したことには、温室効果ガス排出量の急増も一役買った。オールストップさせた原子力発電の代わりに、比重を増やした火力発電による温室効果ガスの排出量が約5400万tほど増加した。これは、日本全体の温室ガス排出量の約4%に該当する量だ。
勿論、相変わらず福島原発事故の傷痕が残っているだけに、原発地域住民の反発もしたたかだ。しかし日本政府は、国民に「さらに厳しい基準を適用し、安全性を確保する」、「資源が不足した我が国(日本)が(電力の)安定的な供給を確保し、費用も下げ、二酸化炭素の排出を抑制する為には原子力発電は欠かせない電源」と説得している。猛暑より電気代がより恐ろしい我々には、猛暑に躊躇せずにエアコンをつけなさいという日本政府の声がさらに大きく聞こえざるを得ないようだ。
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Source: かんこく!韓国の反応翻訳ブログ