日本の憲法学者の一針「選挙権もない日本の皇室は『非国民』」
【天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。】
上は日本国憲法第1条だ。朴槿恵退陣を叫んで「憲法第1条」(ユン・ミンソク作曲)の歌を数多く歌った韓国人としては理解するのは難しい内容だ。民主主義を掲げる国家で、憲法の最初の文面が特定人物(あるいは家系)に対する規定で始まる事をどのように理解すればいいのだろうか。憲法が、その社会を規定する重さを考える時、上の日本国憲法1条は普通の文面と考えるには決して容易い事ではない。日本社会に天皇(日王)という存在が有形無形に及ぼす影響を無視できない理由だ。
去る23日、名古屋の「ウィルあいち」で、憲法学者である名古屋大学の森英樹名誉教授が「天皇交代の何が問題なのか?」というテーマで講演会を開いた。講演会が開かれた日は明仁現日王の誕生日で祝日だ。明仁日王は2019年4月を最後に退位する。後は息子の徳仁皇太子が続く。
日本のマスコミも、日王として最後に迎える誕生日の関連記事を多数掲載した。殆どすべての新聞が、数日前に行われた記者会見の内容を1面トップ記事で報道するなど、日王に対する日本社会の雰囲気は日本での生活11年目である記者の目にも見慣れない光景だ。当時、記者会見では明仁日王は「戦後(第2次世界大戦敗戦以後)日本の平和と繁栄は戦争での多くの犠牲と国民の努力の上に建設された事を忘れてはならない」として「これを戦後に生まれた世代にも正しく伝える事が重要だ」と述べた。
■「日王」問題に埋め込まれた社会的課題
森教授はこれについて「天皇が記者会見をしたり、特別な記事で扱われる時点はいつも政治権力が何か隠したり、隠そうとする時が多い」と指摘した。もちろん、それが日王の意図なのかは分からないが、少なくとも日王制(天皇制)が政治権力によって利用されるのかを示しているというのだ。今回の日王の誕生日の記者会見も、日本国内の重要懸案に対して国民が目を向ける結果を生んだ。
数日前に閉会した日本の臨時国会で、強行採決された外国人労働流入関連である「出入国管理法」をはじめ、沖縄辺野古基地の埋立工事強行など政治的・社会的懸案が積み上げられている状態であった。実際、日王の誕生日記者会見はこの他全てのニュースを消してしまった。森教授は「日本の敗戦処理過程で米国が自分たちの占領政策を円滑にするために天皇の戦争責任に目を閉ざし、『象徴天皇』の道を開いた」と主張した。当時、マッカーサーは「天皇は20個師団に匹敵する、もし天皇を戦犯として有罪に処するなら、100万の米軍が(占領に)長期的に必要だろう」と話したと伝えられる。この発言は、その数字がいかに正確なのかの問題より、当時の日本社会で日王が持つ地位がどんなものだったのかを示している。
森教授は、マッカーサーがそのような状況をよく理解していたと評価した。太平洋戦争が終盤に差し掛かった時にも、日本は日王を中心に「1億総玉砕」を叫んで最後まで連合軍と戦うと叫んだが、日王が降参を宣言するとすぐに「1億総懺悔」に転じた。それほど日本社会で日王の影響力は物凄い。戦後憲法が新たに制定されたにも関わらず、日王の地位は依然として憲法に残って社会を支配する。森教授は「『憲法1条 この地位は主権を持つ国民の総意に基づく』とされており、まるで日王を国民の選出によって選ぶことも出来るようなニュアンスを与える」とし「しかし、2条ですぐに「世襲」を言及するが、初めから矛盾を抱いて出発したのが日本の現在の憲法」と指摘した。これが戦争最高責任者である日王を処罰できず、日本社会全体が誤った歴史でまともな教訓を得ることができない大きな背景として作用する。
年末に入り日本社会は「平成最後の天皇誕生日」「平成最後のクリスマス」さらに「平成最後の同窓会」など、どこへ行っても「平成最後」という言葉を口にするほどだ。この雰囲気は「新年を迎え、より一層高まることでその流れの中で重要な社会・政治的懸案をブラックホールのように全て吸い込む可能性が大きい」というのが森教授の分析だ。日本のマスコミは、この前、日本政府が来年から2023年までの5年間の国防予算を27兆で編成する計画だと報道した。森教授は「これまで類例がない最大規模の国防予算が、来年初めに開かれる国会でも、いわゆる『天皇交代』の雰囲気に押され、まともに関心を持つこともできず、通過するのではないかと心配した。
■日王即位行事にかかるお金はいくら?
今回の新しい日王即位と関連した政府全体の予算が166億円(約1690億ウォン)という。新たに即位した日王が豊作を祈る「大嘗祭」と呼ばれる祭祀をするが、そこに使われる建造物の予算だけで19億円(約193億ウォン)。この建造物は使用後、次の日には撤去・解体されるという。
一方、即位式に使うオープンカーの費用として8000万円(約8億ウォン)が策定されているが、一度使ってからはまともに使われないという。国民の税金をここまで浪費しても構わないのかという気もするが、自分たちの政治的目的のために日王を利用する政治家たちには十分に必要なことなのだ。
森教授はまた「皇室規範で日王世襲が可能な者を『男』『長子』に制限した事もまた、日本社会が持っている男性優位の意識を再生産する根本的システム」と強く批判した。また「姓も選挙権も住民登録もない皇室こそ非国民ではないのか?」と指摘した。「非国民」という言葉は、日本が世界を相手に侵略戦争を繰り広げていた時期に、そのような国家体制に反対したり協力しない人を非難するために使われた言葉だ。森教授は、まさに侵略戦争の最高峰に立って、自身に忠誠を尽くさない人々を「非国民」と呼び弾圧した日王こそ、実際には国民としてのいかなる資格と権利も持たない「非国民」ではないのかと皮肉って指摘したのだ。
■日本の「護憲」「改憲」は…平和憲法にのみ限定されている
日本の進歩的市民と知識人が誇りに思っている憲法9条。しかし、一般的に「平和憲法」というその条項も、実は日王に対する八つの条項の後にはじめて登場する。これは戦争に敗れたにも関わらず、今までその戦争の被害者にまともに謝罪をしない日本社会を物語っているのではないか。
日本では、平和憲法を守り、戦争に反対する人々を「護憲派」と呼ぶ。逆に平和憲法を改正し「戦争を可能にしようとする人々」を改憲派と呼ぶ。もちろん、平和憲法だけを見ればそのような分類も可能だろう。しかし、過度に平和憲法にだけ埋没して日王制に対する議論を閉じれば、戦後70年が過ぎた今でも日本社会を大きく支配している日王の存在に対してまともな議論は難しいだろう。もう日本も「護憲」と「改憲」の概念を新たにする時が来たのではないだろうか?
スレ主韓国人
選挙権も被選挙権もない人が国民なのか…
税金も払わないようです。
CLIen
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Source: かんこく!韓国の反応翻訳ブログ