#MeToo、日本はなぜ無視するのか…性的暴行された女記者絶叫

#MeToo運動低調な日本…「一緒に」(#WeToo)運動開始

「被害者だけの声だけではありません。一緒にしてこそ社会を変えることができます。」

韓国はもちろん、米国、欧州各国での性暴力の被害事例を告白する「ミートゥー(#MeToo)」運動が活発な中、唯一静かな国が日本だ。昨年5月に有名な放送局の記者に性的暴行を受けたという事実を暴露したフリーランスのジャーナリスト伊藤詩織(29)の後、しばらく関連ニュースがメディアに登場したが、大きな反響を起こすことができずだんだんなくなった。

性暴力の問題について、このような無関心な日本人を呼び覚まして参加を促す「ウィートゥー(#WeToo)」運動が日本で開始されたと毎日新聞など日本メディアが最近報道した。性暴力の問題は、単に被害者の努力だけで解決することができないということを強調して、第3者の積極的な支持と実践を促す運動である。

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性暴力の問題を解決するための参加を促す#WeToo運動ロゴ。 [写真ウィツジャパンフェイスブック]

毎日によると、3日、東京では、前述した「#MeToo告発」伊藤をはじめ、女性団体、企業や大学教授などが一緒にする「#WetooJapan」の発足式が開かれた。伊藤の事例を契機に男女平等の問題を議論していた女性ジャーナリストの集まりで始まったWetooJapanは、今後、複数のチャネルを活用して、自分たちの意見を知らせ各界各層の支持宣言を引き出す考えだと明らかにした。この日の参加者は「より多くの人が参加すれば社会が変わることができる。」「何が可能であるか、一緒に考えてみよう・」などの内容を盛り込んだ声明を発表した。様々な企業や団体にWeToo行動宣言を公表するようにし、性的暴行やセクハラを許さない社会の雰囲気を作り出すことを目的とする。

強 姦に対する日本社会の沈黙を破った女性

WeToo運動の中心には伊藤がいる。彼女は昨年5月に民営放送局TBSの政治部記者であり、ワシントン支局長だった山口敬之に性的暴行を受けたという事実を、記者会見を通じて公開し#MeToo運動の先鋒に立った。彼女の説明によると、2015年TBSでインターン社員として働いていた際「新しい雇用について議論してみよう。」と、山口の提案で寿司屋で一緒に夕食をした。お酒を何杯飲んだ後、めまいを感じてトイレで倒れた後、ホテルに連れて行かれ、性的暴行を受けたというのが彼女の主張だ。

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昨年、自分が性的暴行を受けたという事実を公開し#MeToo運動を始めた伊藤しおり。 [AP通信]

性的暴行をした当時は、戸惑いと恥で沈黙していた彼女は「私は真実に直面していなければ、今後ジャーナリストとして働くことができないだろう。」という考えで事件から5日が経過した後、警察に通報した。しかし決定的な証拠が消えた後だった。警察は、事件そのものが成立しないとし消極的に応える伊藤がタクシー運転手の証言、ホテルの廊下の防犯カメラの映像などを証拠として提出した後、捜査を開始した。加害者と目された山口は「合意による関係だった。」と主張した。警察は山口を逮捕すらしておらず、検察は2016年と2017年の二度にわたって事件について起訴猶予の決定を下した。

当時山口が安倍晋三首相の評伝を執筆するなど、政界の実力者たちと近い為に起訴猶予という決定が出たのではないかという推測があったが関心はすぐに消えた。伊藤は山口に民事訴訟を提起し、記者会見を開き、自分が体験したことを大衆に知らせた。昨年10月には、これまでの話を盛り込んだ本「ブラックボックス」を出版した。

被害者をまず非難する日本社会。慰安婦問題外面も同じ脈絡

しかし伊藤の告白は、日本で大きな支持をもたらさなかった。暴露が出てきた後、インターネットなどには伊藤が仕事を得るために山口を誘惑し、人の生活を台無しにしようとしていると非難が相次いだ。さらに一部の女性もSNSなどで「酒の席に行ったこと自体が問題」と性的暴行の被害者である伊藤を追い込んだ。典型的な2次加害が続いたが、日本のメディアは沈黙した。

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日本の性暴力被害者伊藤詩織が書いた本「ブラックボックス」表紙[写真文芸春秋]

このような状況に注目したのは、むしろ外国メディアだ。 AP通信は先月28日、「日本で「#MeToo」というのは非難されており、無視される危険性を甘受しなければならないことである」というタイトルの記事で、日本の性暴力被害者が苦しむ困難を分析した。伊藤の事例とともに登場した人物は、昨年Twitterでセクハラ被害を暴露した二十歳の女子大生であり、実業家である椎木里佳。椎木は自分の事業に投資するという企業に性的関係を求められたが、これを拒絶して、契約に失敗したという内容を掲載した。しかしSNSで椎木は嘘つきだと言われ、わざわざ議論を起こして売名しようとしているという非難が続いた。

APは、このような#MeToo告発者に対する日本人の反応を、女性に対する根強い偏見と固定観念のためだと分析した。東京上智大学の三浦まり教授は「日本では長年、性的暴行の被害に遭った女性たちが「行動が正しくない」という非難を甘受しなければならない状況だった。このような社会の中で、被害者は自分の問題に支援を訴えたり、正義を見つける代わりに、攻撃されたという事実自体を忘れることを奨励する。」と述べた。 2015年、日本政府の調査結果によると、日本で性的暴行の被害を受けた人の4分の3は、自分の被害事実を他人に知らせなかった。性的暴行の事実を警察に申告した被害者は4%に過ぎなかった。

和合を重視する日本文化、飛び出す行動を非難する雰囲気も影響を及ぼした。議員出身の性の変化。活動家池内沙織は「社会全般に敷かれているシステムに順応しなければならないという圧力が、望まない性交等について女性に沈黙を強要する。」と説明した。彼はまた「このような雰囲気が、第二次世界大戦中に日本が犯した日本軍慰安婦問題についても、日本人を沈黙させ、被害女性たちのために同情すら持たないようにしている。」と述べた。

加害者に軽い処罰、強 姦美化する淫乱コンテンツが性教育チャンネル

ニューヨーク・タイムズは、昨年末伊藤の事件を紹介する記事で、日本の性犯罪処罰の粗末さを指摘した。日本で性暴行加害者に申告された人の中で裁判を受けた場合は、3分の1に過ぎない。 2017年性犯罪で裁判を受けた1678人のうち、3年以上の懲役刑を宣告された人は、285人で、17%にとどまった。昨年11月に横浜検察が女子大生を合宿所に誘引してお酒を飲ませて集団性暴行した名門大学の学生6人を理由も説明せずに「ノーコメント」と不起訴処分したこともあった。

学生対象の性暴行予防教育も先進国に比べて不備である。ニューヨークタイムズは、日本の漫画やポルノなどで強 姦は性満足感を高める行為として描かれ、このような作品が、日本の子供たちの性教育チャンネルになっていると批判した。

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昨年12月に#MeToo運動に参加したブロガー、作家伊藤遥。 [ブログデスクトップキャプチャ]

しかし、このような暗鬱な雰囲気にも女性の暴露は続いている。 「はあちゅう」というペンネームで活動している有名ブロガー、作家伊藤春香は、昨年12月に過去のセクハラ経験をニュースサイトバズフィードを介して公開し#MeTooに参加した。 2009年大手広告会社電通で働いていたとき、男性上司の家に複数回呼び出され、性的要求を受けたことがあるということ。彼女は「伊藤詩織記者の勇気と世界的な#MeTooの拡散を見ながら知らせることにした。」と述べた。

性暴力の被害者たちが助け合い、連帯する会や関連団体も生まれている。伊藤詩織は、ニューヨークタイムズとのインタビューで、「私は強くなければならない」とし「私はこの問題について話し続けていかなければ、この恐ろしい性的暴行社会は決して変わらないだろう。」と述べた。

中央日報
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Source: かんこく!韓国の反応翻訳ブログ