イ・ジェヨン「工場停止まで…可能なすべてのカードの確認」
5泊6日の日本出張終え被害最小化緊急計画用意注文
[アジア経済ユ・インホ記者、パク・ソヨン記者] 「イ・ジェヨン副会長の顔に笑いはなかった。経営陣に話すときに目から緊張感と悲壮感が伺えた。緊急会議に出席した幹部たちも真剣に受け入れる雰囲気だった」
イ副会長が13日主宰した緊急会議に出席した関係者たちの話である。サムスン首脳部が日本の半導体コア材料の輸出規制事態をどのように重く受け止めているかを垣間見ることができる部分だ。サムスン電子が今回の日本の事態をどのように克服するかによって、「2030年のメモリと非メモリ（システム）半導体共にグローバル1位に」という目標の達成状況がかかっている。
イ副会長はキム・ギナム副会長（デバイスソリューション部門長）、ジン・ギョヨウン社長（メモリ事業部長）、ガン・インヨプ社長（システム LSI事業部長）、イ・ドンフンサムスンディスプレイ社長など経営陣が参加した緊急会議で、「使用可能なすべてのカードを検討してください」と指示した。
5泊6日間の長い日本出張を終えて帰ってきたが副会長が日本の輸出規制による被害を最小限に抑えるためコンティンジェンシープラン（緊急時対応計画）の用意を注文したのである。緊急時計画には「工場停止」という最悪の状況も含まれるものと伝えられた。
イ副会長は、今回の事態がただ半導体・ディスプレイ部門に限定されないと懸念した。日本政府が半導体・ディスプレイの核心素材から他の分野に輸出規制を拡大するおそれがあるだけに、すべての事業部門に影響を与える可能性を念頭に置いて対策を用意してほしいというものである。
イ副会長が経営陣に「短期の懸案の対処のみに汲々せず、グローバル経営環境の変化の大きな流れを把握できる見識を養う」とし「変化に機敏に対応できる体制を用意する一方、ぶれずに市場を牽引していくことができる力量を育てよう」と強調したのも、このような理由からだ。
これにより、サムスン電子は、可能なすべてのカードを検討し、いくつかの検証過程を経て現場に採用する方針だ。
まず、日本政府が韓国への輸出制裁の対象にしたフッ素ポリイミド（FPI）、フォトレジスト（PR）、高純度フッ化水素（エッチングガス）などの3つの素材の取引先を多様化する。国産エッチングガスを半導体製造ラインに適用したのも多様化の一環である。国内エッチングガス生産企業も既存の生産設備の拡充や増設を介して、下半期の生産能力を2倍以上増加すると思われる。
また、サムスン電子は、海外法人などを通じたエッチングガスバイパス輸入と政府が提案したロシア産エッチングガス製品の輸入についても、複数の経路を介して検証作業を行うものと見られる。
業界関係者は「サムスン電子は日本の輸出規制対象中核素材について、第1四半期を持ちこたえる程度の物量を確保したと聞いている」とし「生産安定性の問題のために輸入取引先を多様化する必要があるだろう」と述べた。
このように、サムスン電子が素早い対応に乗り出したことについて、財界では、イ副会長の日本出張がある程度の成果を収めたという評価が出ている。イ副会長が日本の人脈を通じて現地政府の意図を把握し、緊急時計画作りを決定するきっかけになったということだ。
ここで、サムスン電子幹部がすぐに購入関連部署を中心に在庫物量追加確保を通して成果を出した点も肯定的に見ている。
ただし、一部では、日本政府が政治的・外交的な理由から経済報復措置に出ただけに、韓日関係が改善するかどうかに応じて、今回の事態が長期化され、サムスン電子など韓国企業に悪影響を与えるという懸念も出ている。
Source: かんこく！韓国の反応翻訳ブログ
