効き目の終わった安倍の「魔法玉」
トランプに「おもてなし」施したが
帰ってきたのは、鉄鋼・アルミ関税爆弾
「私学スキャンダル」論議覆った北風カードは
対北朝鮮対話気流急流に乗れない
支持率「翼もげて墜落」…30%序盤に
安倍晋三首相の支持率を引き上げた「魔法玉」が効力を極めたまま政権を揺さぶっている。ドナルド・トランプ米大統領は「おもてなし(ホスピタリティーを意味する日本語)」外交を施したが、帰ってきたのは、鉄鋼・アルミ高率関税に過ぎなかった。昨年の総選挙勝利を導いた北朝鮮リスクは私学スキャンダル議論を覆いたいが、最近米朝首脳会談で「ジャパンパッシング」の懸念が高まっている。
24日、日本経済新聞など日本メディアは前日、米国政府の鉄鋼・アルミ関税賦課対象から除外されず、日本政府の苦心が大きくなっていると伝えた。
世耕弘成経済産業相は前日の閣議後、米国が鉄鋼・アルミ輸入制限の対象から日本を除いたことについて「極めて遺憾」と鋭い反応を見せた。彼は「日本の鉄鋼業界への影響はそう多くは出ないだろう。」とし、自国の産業界への影響を努めて縮小しようとしたが、慌てた姿を隠すことができなかった。
世耕経済産業相はトランプ大統領が関税行政命令に署名した8日からロバート ライトゥハイジョアメリカ通商代表部(USTR)代表と接触しながら、日本の関税対象から除外するためのロビー活動を広げてきた。世耕経済産業相は20日の記者会見で、「日本が(関税対象国から)除外される可能性が高いと考えている」とし、自国が猶予対象国に含まれることに対する期待感を表わした。
安倍晋三(左)日本首相とドナルド・トランプ米国大統領の長女イヴァンカ(右)が東京のレストランでディナーに出席するのに先立って写真のポーズを取っている。
これまでトランプ大統領とお互いの性ではなく、名前を呼ぶなど親しみを誇示して、自分の外交能力を誇った安倍首相は、米国政府の今回の措置でしょげた状況になった。安倍首相は昨年、日米首脳会談当時トランプ大統領が楽しむゴルフを一緒にした。安倍首相はトランプ大統領だけでなく、長女イヴァンカが造成中の女性基金に5000万ドル(約557億円)を支援し、直接晩餐まで楽しんだ。トランプ大統領は22日、中国の知的財産権侵害に対応した行政命令に署名し「これまで各国は、米国をうまく活用してきた」とし「このような時代は終わった」と述べた。トランプ大統領はこの言葉を前に安倍首相にズバリ言及した。
国際社会の対北朝鮮世論が制裁から会話に急旋回し、安倍首相が北風を頼りにすることもできない状況である。これまで、北朝鮮の圧力路線を国際社会に粘り強く訴えてきた日本政府の考えとは正反対に向かって、韓国と米国が北朝鮮と首脳会談を開くことで、日本が議論の過程で排除されたという批判が激しい。ある元防衛相は10日、朝日新聞とのインタビューで、「完全に日本の頭の上(日本を排除したまま)を通った。」と話した。薮中三十二立命館大学特別招聘教授は「北米サミットの急激な展開に日本は傍観者として排除された感がある。」と指摘した。
圧力一辺倒の対北朝鮮政策への批判論も激しい。田中均日本の総合研究所国際戦略研究所理事長は毎日新聞に「(北朝鮮の)圧力だけを強調してはならず、韓国と中国が虚心坦懐で日本に協力していない。」と政府に対北朝鮮政策を変更することを注文した。
昨年「私学スキャンダル」論議を覆うために北風を世論転換のきっかけとして使用することができる状況になったのだ。安倍首相が率いる自民党と連立与党の公明党は昨年の総選挙で衆議院の3分の2以上を持っていく大勝を収めた。当時、多数の市民が「国際安全保障の不安が保守政党に票を投げている。」と述べている。「私学スキャンダル」は、森友学園が安倍首相との癒着関係を利用して、国有地を鑑定価格よりもはるかに低い安値で仕入れたという論議である。
総選挙の勝利後も私学スキャンダルは再び水面上に浮かんで政権を揺さぶっている。 2日朝日新聞は森友学園に国有地の売却を担当していた近畿財務局が2015~2016年に作成した文書には、「特例」「学園の提案に応じて鑑定評価を実施、価格を提示した」などのフレーズが財務省が昨年5月に国会に提出した文書から削除されたと報じた。財務省は野党議員の追及に森友スキャンダルを捜査している大阪地検に、原稿はあるとあいまいな答えを続けてきたが公文書を国会に提出した佐川当時の財務省は最近、国税庁長職を辞任し、実務を担当した職員が自殺するなど波紋は一波万波広がっている。
安倍晋三(左)日本首相と麻生太郎副総理兼財務相が19日、東京の参院予算委員会に出席して私学スキャンダルと関連した議員の質疑を聞きながら沈痛な表情で座っている様子。
安倍内閣の支持率は引き続き低下している。去る9日から日本の主要メディアの世論調査で、安倍内閣の支持率が上がったデータはなかった。朝日新聞は17~18日、世論調査の結果、安倍内閣の支持率が31%で直前の調査に比べ13%ポイント低下したと19日報道した。毎日新聞も同じ期間の調査で、内閣支持率が33%で、先月の調査より12%ポイント下落したと伝えた。支持率の下落に安倍首相が取り出せる牌が現実的にない状況である。
ソウル経済
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Source: かんこく!韓国の反応翻訳ブログ