北朝鮮がこれまで一貫して求めてきたのが、1953年に国連軍(米国が代表)と中朝各軍が締結した休戦協定の平和協定への転換だ。北朝鮮にとり、平和協定締結は在韓米軍の撤退を意味してきた。「朝鮮半島に平和が訪れれば米軍が駐留し続ける意味はない」という言い分で、金日成(キム・イルソン)政権時代からの念願だ。
北朝鮮の主張が変わっていないにもかかわらず、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は4月の南北首脳会談で、金正恩(ジョンウン)朝鮮労働党委員長と「休戦協定締結65年となる今年、終戦を宣言し、休戦協定を平和協定に転換し、恒久的で強固な平和体制を構築するため、南北米3者、または南北米中4者会談の開催推進」で合意した。
終戦宣言は平和協定の締結とは違い、あくまでも“象徴的”な意味合いを持つもので、それには拘束されない。12日の米朝首脳会談で終戦宣言はなかったが、韓国では今も「平和の象徴」への期待は高い。
一方で韓国を驚かせたのが、米朝首脳会談の直後にトランプ米大統領が口にした、米韓合同軍事演習の中止や将来的な在韓米軍の縮小、撤収の可能性だった。結局、米韓は8月に予定されていた合同指揮所演習「乙支フリーダムガーディアン」の中止を発表。新たに2つの米韓演習の無期限の中止も発表された。
韓国政府は「北朝鮮が非核化を実行する姿を見せ、対話が維持されるならば」(大統領府)、「相応の措置を期待している」(国防省)とし、非核化に向けた北朝鮮の反応を見守る構えだ。ただし、あくまでも「暫定的な中止」(同)で、北朝鮮の対応次第では演習再開の可能性はある。
韓国では米韓演習の中止に対し保守派は反発している。今回、演習の新たな無期限中止が決まったことで、在韓米軍の縮小にまで進むことへの懸念も増幅している。しかし、韓国社会では懸念よりも、金正恩政権の軟化や南北関係改善への期待感の方が勝っており、不安や緊張感はさらに感じられなくなっている。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180624-00000003-san-kr
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Source: おもしろ韓国ニュース速報