「ハノイショック」。韓国紙、中央日報は、2月28日の米朝首脳会談決裂の影響が、韓国に及んだことを報じた。
韓国の株式市場で、北朝鮮内の電力インフラ事業に対する期待があった電力関連株や、南北の経済協力事業の一つで、現在は稼働が中断している開城(ケソン)工業団地に関連する株などが10~20%台の下落。半導体関連のサムスン電子とSKハイニックスの株価も大幅安となった。
韓国ウオッチャーで元日本経済新聞編集委員の鈴置高史(すずおき・たかぶみ)氏は、「北朝鮮に対する制裁解除、韓国による対北支援の承認、そして韓国経済の活性化という楽観シナリオが大きく裏切られたためだろう。この日の株価は思惑で動いたものだが、北朝鮮の核問題がこのまま解決しなければ、中期的に外資の逃避という事態もありうる」と指摘する。
文大統領は当初、トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の合意文の署名式を生中継で見守る予定だったというが、予定そのものが吹っ飛んだ。
米朝会談後のトランプ氏の記者会見では「日本」や「安倍晋三首相」の名前が連呼され、一部の韓国メディアでは、米朝決裂の背景に「日本のロビー活動があったのでは」との見方も出たほどで、「蚊帳の外」だった文政権のショックは大きかったようだ。
翌3月1日には「三・一独立運動」の記念式典が開かれた。文大統領は「親日清算も外交も未来志向的であらねばならない」という舌の根も乾かぬうちに、「(日本の朝鮮半島統治時代の)被害者らの苦痛を実質的に癒やしたときこそ、韓国と日本は心の通じる真の友人になる」と過去の問題を蒸し返した。
2019.3.4
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/190304/soc1903040003-n1.html
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/190304/soc1903040003-n2.html
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/190304/soc1903040003-n3.html
>>続きます。
韓国最高裁によるいわゆる「元徴用工」に対する異常判決や、韓国海軍駆逐艦による海自哨戒機へのレーダー照射問題、そして韓国国会議長の天皇陛下への謝罪要求など、韓国は日本に対して無法で無礼な言動をエスカレートさせており、関係修復は見通せない。
こうした状況に、前出の鈴置氏は「日本の企業経営者の間にも『韓国の工場を閉めた方がいいか』と悩み始めた人もいる。文政権の現地法人弾圧や、日本政府の対韓制裁を予想してのことだろう。日本企業の対韓投資は減る可能性が大きい」と分析する。
韓国経済新聞が社説で「韓国は素材、部品、装備の面ではまだ日本に依存している」と認めるように、韓国の産業にとって日本の存在は小さくない。主力産業の半導体製造用のフッ化水素について、大半を日本から輸入している。輸出を止めるべきだとの声が出始めていることに韓国は戦々恐々としている。
韓国関税庁によると2月1~20日の輸出は前年同期比11・7%減となった。特に半導体輸出は27・1%減。貿易収支は9億6300万ドルの赤字に転落した。
前出の鈴置氏は「韓国が通貨危機に陥った1997年、2008年、11年は、いずれも韓国からドルが流出し、韓国の貿易収支が悪化したときだった。その際に防壁となる通貨スワップを韓国が備えているか怪しい。日韓関係の悪化で韓国が通貨危機に陥っても日本は助けないと市場は見ているのではないか」と話す。
韓国統計庁によると、今年1月の失業者は約122万4000人に達し、失業率は前年同期比0・8ポイント増の4・5%と、リーマン・ショックの影響が残っていた10年1月(4・7%)以来の高水準となった。
経済状況が改善されない段階で文政権が最低賃金を大幅に引き上げたことで、企業が採用を手控え、若年層を中心に雇用が悪化するという自業自得の結果を招いた。
「韓国経済は回復が極めて困難な構造的な病にかかっている」と指摘する鈴置氏。文政権は本当に大丈夫なのか。
>>おわり。
続きを読む
Source: おもしろ韓国ニュース速報