ユーモア感覚に優れ「変人天才」と呼ばれる益川敏英(マスカワ・トシヒデ・79)京都産業大名誉教授。彼は2008年ノーベル物理学賞を受賞した後、大きく三つの点で注目をあびた。
ノーベル賞受賞式参加前には海外に出たことがない土地産物理学者という点、
二番目、日本の教育制度を批判し若者に好奇心と憧憬を持って世界に挑戦せよと熱心に薦める点、
三番目、2005年平和憲法を守るための科学者の9条の会を設立し2015年、安倍晋三政権が推進する安保法制改正反対運動に出るなど右傾化に抵抗する知識人の姿勢を守る点。
この様な彼は2019年はじめ、世界の流れをどのように見ているだろうか。10日、京都産業大研究室を訪ねた。東亜日報とのインタビューは2009年2月、2016年3月に続き三回目だ。
-お久しぶりです。この頃はどんな研究をしていますか。
「この年になれば最新研究より視野を広げて若者たちに迷惑をかけないことを探すことになります。あきれるような空想をしています。成果を得れば良くて失敗しても大丈夫で…。
(中略:昨年11月30日倒れて現在リハビリ中)
-10年前、韓国からノーベル科学賞受賞者が出るには何が必要かお訊ねしたことがあります。すぐに成果が出にくい基礎科学まで投資と関心が届かない結果、中心主義を問題としましたけれど、この頃は日本も似た雰囲気になって行くようです。
「安倍晋三政権以後、学界から余裕が消えました。すべてが競争体制ですね。研究者がお金を得ようとすれば申込書を書かなければならず、プレゼンしなければならず…。研究環境は最悪でしょう。目に見える結果をはやく出す分野にだけ資金が集まれば基礎研究や若い研究者は成長しません。」
彼は韓国について、よく知らないという前提で話を繋いでいった。
「これに加えて韓国の場合、政治が安定しなかったのも大きいようです。植民地時代(日帝強制支配期)と朝鮮戦争でスタートが遅れ北朝鮮との対立もありました。さらに独裁政権があったし、頻繁な政権交替で前世代がすべて否定される形では学術研究分野では花が咲きにくいです。」
(中略)
-最近、韓日関係がとても悪いという指摘が少なくありません。
「隣国は本来、競争する側面があります。仲が良くするのは難しいです。しかし、過去を顧みれば日本は中国と朝鮮から非常に多くの先進文物を受け入れました。つい最近まで、そうでした。日本が立ち上がったのは明治維新以後ではないですか。日本には『金持ち喧嘩せず』という言葉があります。失うことが多いからでしょう。ところが最近では韓国との関係でことごとに対決姿勢を見せるようです。戦後70年以上が過ぎ、世代が変わったためでもあるでしょう。」
(中略)
-韓国人に言いたことは…。
「韓国には三回程行きましたがどこへ行っても日本人が本当に多かった。ソウルでサインしてくれと頼まれるとは(笑)。それほど人の交流は多いのに相互理解しようとしないのもおかしいです。日本人の悪い点は最近100年ほど成功したので、隣国を見下そうとする点です。しかし、数千年の歴史の中でついこの前まで朝鮮が優位でした。互いにもう少し尊敬、尊重してもよいのでは。
世界が自国利己主義に陥る状況であればあるほど韓日両国は互いに助ける道を探して仲良くしていったらと思います。何よりそれが結局はお互いに利益になるでしょう。」
(後略)
京都=ソ・ヨンア特派員
ソース:東亜日報(韓国語) 韓国で数千年先進文物受けた日、最近100年先んじたと見下ろして」 [新年グローバル大学者インタビュー]ノーベル物理学賞、益川敏英、京都産業大名誉教授
http://news.donga.com/3/all/20190118/93755075/1
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Source: おもしろ韓国ニュース速報