民主党「三重水素、自然界に存在しない人工放射性物質」…嘘
月城原発の三重水素流出をめぐる議論
三重水素は人工的にしか生成されず
月城原発で1リットル当たり71万3000ベクレルの三重水素が検出されたことと関連し、放射能汚染問題をめぐり論議が激化している。 さらに、イ・ナクヨン共に民主党代表とキム・テニョン院内代表は、月城原発の放射能汚染規模と原因、管理の不備を全面調査するよう注文し、同時に月城原発に対する監査が不十分だったとして監査院まで批判している。
一方、野党の「国民の力」は、「民主党が科学的事実ではない一部の主張を針小棒大にして政治争点化することで国民をごまかしている」と非難した。 月城原発の三重水素検出と関連して提起される争点をファクトチェックした。
●「隣接地域の住民の体内から三重水素が検出されています。 三重水素は自然界には存在しない人工放射性物質です。」
13日、さらに民主党は国会月城原発放射性物質漏出関連記者会見草案にこのような内容を盛り込んだ。 しかし、自然界に存在しないというのは事実ではない。 結局、民主党も実際の記者会見ではこの部分を除いて「三重水素は核分裂時に生成される人工放射能物質だ」と主張した。
三重水素とは、トリチウム(Tritium)と呼ばれる水素の放射性同位元素だ。 セシウムなどに比べれば弱いが、放射能を保有している物質だ。 原子核が陽子1個で構成された水素とは違い、陽子1個と2個の中性子で構成されている。 これら2つの中性子のため水素に比べて3倍の質量を持ち、「三重」水素という名前が付けられた。
三重水素は水素と同様に気体と液体として存在する。 気体状態の場合、水素と同様に空気中に広がる。 また、水素および酸素と結合した場合は三重水素水(HTO)になる。 水(H2O)に似ている。
三重水素は主に人工的に製造するが、一部は自然に発生することもある。 自然に生成される三重水素は、宇宙の高エネルギー粒子が地球に入り、大気と衝突して三重水素が作られる。 このため、大気や海水などにも微細な量が存在する。 人体と土壌にも自然に存在することができるのだ。
西江大化学科のイ・ドクファン名誉教授は「三重水素は大気圏でも作られるため、地球のどこでも、誰にでも存在できる」と説明した。
それなら三重水素は無条件人体に悪い物質だろうか。 他の放射性物質に比べて比較的安全だという評価を受けるが、持続的に高濃度三重水素にさらされた場合、身体に悪影響を及ぼしかねない。 世界保健機関(WHO)は、三重水素飲用水の基準を1リットル当たり1万ベクレルと定めているが、実際、国際的に共通して使用する基準はまだない。 フィンランドが7万ベクレルを基準にしているが、欧州連合の場合は100ベクレル、米国環境庁は740ベクレルを基準に定めている。
ただ、WHOの基準に近い飲み水を持続的に飲んでも、人体への影響は大きくないというのが専門家らの指摘だ。 しかも、三重水素の生物学的半減期は12日だ。 人体に三重水素が蓄積されても、高濃度三重水素でない場合は、時間の経過によって自然に体外に排出される。 イ・ドクファン名誉教授は「すべての人の体内で三重水素が検出される可能性がある」とし「現在、月城原発から流出したという三重水素の数値は問題視しにくい水準と見なければならない」と説明した。
韓国水力原子力はただ、近隣地域の住民に対しては、小便による三重水素検査を行っているが、今のところ大きな問題はないという立場だ。 韓水原関係者は「月城原発をめぐる村4カ所を検査した結果、3カ所は検出で、1カ所は微量検出された」とし「これも人体に影響がない極めて微々たる水準」と述べた。
Source: かんこく!韓国の反応翻訳ブログ