村上春樹の父親は中国を侵略した軍人だった
作家の村上春樹さんが「文藝春秋」6月号で亡き父親の従軍体験をつづっている。この中には村上さんの父親が、自分の所属していた部隊が捕虜の中国兵を軍刀で「処刑」したことを打ち明ける描写がある。
村上さんの寄稿が掲載されているのは「文藝春秋」6月号。「猫を棄てるー父親について語るときに僕の語ること」と題されたエッセイだ。作家として活動していくうちにだんだんと疎遠になってしまった父親のことを、海辺に雌猫を一緒に棄てに行ったエピソードなどを通じて回顧している。
産経新聞によると、村上さんが家族について詳しく語るのは初めて。
この中で、父親の従軍体験について描写がある。村上さんの父親は、仏教の学習を専門とする学校に在籍していたが、1938年、20歳の時に事務手続き上の手違いで徴兵される。そして、軍馬の世話などにあたる輜重(しちょう)兵第十六連隊に配属され、中国の地を踏む。
父親は、当時小学校低学年だった村上さんに一度だけ「処刑」の記憶を明かしている。本人が直接手を下したかどうかは明らかになっていない。
村上さんは父親がこの話をしたことについて『このことだけは、たとえ双方の心に傷となって残ったとしても、何らかの形で、血を分けた息子である僕に言い残し、伝えておかなくてはならないと感じていたのではないか』とつづり、エッセイの最後には、それぞれの歴史を受け継ぐことの大事さに言及している。
Source: ( `ハ´)中国の反応ブログ