検察、イ・ジェヨン起訴に…財界「失われた10年、絶体絶命の時期に再び」懸念
検察が、検察捜査審議委員会委員の不起訴勧告にもかかわらず、イ·ジェヨン サムスン電子副会長らサムスン経営陣を起訴すると明らかにしたことで、サムスンは戸惑いを隠せずにいる。 財界では企業の株価防御など通常的な活動に対しても厳格な法的基準を突きつけたという点で、韓国企業全般の経営萎縮を憂慮している。
1日、サムスンは検察の起訴決定に対して公式的な立場を示さなかった。 しかし、2016年、国政聾断事態以後、持続した司法リスクが長期化しかねないという点で危機感が高まっている。
●「サムスンの失われた10年」
サムスンが最も懸念しているのは、今後5-10年以上、司法リスクから抜け出せなくなったという点だ。 検察の起訴後、最高裁の判決まで少なくとも5年以上かかるということだ。 すでに2016年の国政聾断事態以降、4年以上も主要経営資源を検察の捜査や裁判に注ぎ込まなければならないのに、再び数年間裁判に取り組まなければならない現実に戸惑っている。
実際、サムスンバイオロジックスの会計問題と関連した2年間あまりの検察捜査の間、サムスンは50回あまりの家宅捜索や430回あまりの役員や従業員の召還調査を受けなければならなかった。 イ副会長は2016年11月から検察に10回召喚されて調べを受けており、拘束令状実質審査は3回受けた。 特検に起訴された後は、裁判に約70回以上出席した。 サムスン内部では、主要経営陣の召還や裁判日程を前後に、決裁が次々と滞り、意思決定のスピードが落ちたという話が出ている。
財界のある関係者は「サムスンは頻繁な捜査と裁判日程によって正常な経営が容易ではなかった」とし「新型コロナウイルス感染症(コロナ19)以後、産業構造が搖れている絶体絶命の時期にまた司法リスクに苦しむようになったので革新動力を捜すことが難しい」と話した。 サムスンのある関係者も、「司法リスクに会社が縛られていると、企業の雰囲気も全般的に落ち込む可能性があり、心配だ」と語った。
サムスンの投資日程と買収合併(M&A)も当分の間オールストップになる見通しだ。 2018年に発表した「180兆ウォン規模の投資・雇用計画」、133兆ウォン規模のシステム半導体事業育成案に続く超大型事業構想がまとまらない状況になったという。
対外信任度の墜落も問題だ。 グローバル企業のトップが粉飾会計と関連した容疑で起訴されたというのは、今後の投資誘致やグローバル協業において、打撃を受けざるを得ないからだ。 すでに、イ副会長は、特検の捜査や裁判により、イタリア自動車メーカー・フィアットクライスラーの持株会社エクソールの社外取締役を辞任したのに続き、中国ボアオフォーラム常任取締役の任期延長を諦めた。 コロナ19以前から米国センバリーコンファレンスなど、グローバルリーダーたちのネットワーキングの席に参加できなかった。
●「サムスンにだけ捜査審議委を無力化」
財界は、検察が捜査審議委の圧倒的不起訴勧告にもかかわらず起訴を強行した点に注目している。 委員13人のうち10人が捜査中断および不起訴勧告を下したにもかかわらず、捜査審議委制度導入後初めてサムスンに対してだけ勧告を逆行したのは「企業家に対する逆差別」というのだ。
捜査審議委は2018年、検察自らが自主的な改革案としてまとめた制度だ。 起訴や令状請求などの判断で、公正性と客観性を確保するために、外部専門家の意見を聞いて決定するという目的だ。
財界関係者は「検察が独自改革のために作った制度を注目される企業家に対しては例外とする先例を作ったのではないか」とし「コロナ19で韓国経済の厳しさが増す状況で反企業情緒を強固にする」と述べた。
検察が、企業の株主価値向上をはじめとする株価防御活動に対して厳格な法基準を突きつけたという批判も出ている。 株価防御はすべての企業が株主価値向上のために自社株の買い入れなど、多様な方法を通じて日常的に進行する合法的な経営活動だというのだ。 実際、コロナ19事態直後、株価急落が続くと、主要役員らが自社株の買い付けに乗り出すなど、企業価値の維持に向け努力したりもした。
Source: かんこく!韓国の反応翻訳ブログ