■ 原作者の加藤直樹氏「右翼たちは過去を消そうとしている」
■ 演出の坂手洋二氏「虐殺は事実、加害者もはっきりしている」
▲ 21日から来月5日まで東京都世田谷区小劇場「ザ・スズナリ」で公演される演劇『九月、東京の路上で』の一場面
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「95年前と今は、そう違わないかもしれない」
22日、東京都世田谷区にある小劇場「ザ・スズナリ」で公演された演劇『九月、東京の路上で』の最後の部分で俳優たちはこう繰り返した。『九月、東京の路上で』は、加藤直樹が関東大震災当時の朝鮮人虐殺を扱った同名のノンフィクションをもとに、劇団「燐光群」が作った演劇だ。劇は2018年の東京の姿と朝鮮人虐殺当時の1923年9月の風景を絶えず交差して見せる。東京東部の荒川堤防建設に動員された朝鮮人たちが日本刀で無惨に殺害される様子、警察署に収容され騎兵隊に銃殺される様子など、関東地方各地で起こった惨劇を映し出す。
当時、「朝鮮人が井戸に毒を入れた」というようなデマが流れ、軍人や警察、自警団が朝鮮人6000人以上を虐殺したと推定される。日本政府が記録をありのままに残しておらず、正確な犠牲者数は把握すらできない。演劇には、昨年、小池百合子東京都知事が朝鮮人犠牲者追悼式に追悼文を送らず、その理由として「犠牲者全員を対象に追悼文を送るので(朝鮮だけを対象に)別途追悼文を送らない」と述べたシーンも含まれている。
また、原作にはない現役の自衛隊将校が主要な登場人物として登場する。4月に国会前の大通りで野党議員に「お前は国民の敵だ」と暴言を浴びせた実際の人物をモデルにした。このような暴言は、1932年に青年将校たちが犬養毅首相を暗殺するなど暴走し、軍国主義と第2次世界大戦の扉を開いた過去を想起させるという批判を受けた。このような設定は、日本の過去と現在が断絶されていないことを見せるものだ。
▲ 22日、東京都世田谷区の小劇場「ザ・スズナリ」で演劇『九月、東京の路上で』公演後、原作者の加藤直樹(左)と演出者の坂手洋二(右)が舞台で対話を交わしている。
劇場で会った原作者の加藤氏は、「2013年にヘイトスピーチ(在日朝鮮人に対する差別的表現)が盛んだったとき、それに反対する人でさえ、関東大震災の朝鮮人虐殺を知らないということを見て、ブログに朝鮮人虐殺に関する文章を書き始めた」とし、「最初は本で出版されることになるとは想像もしなかった」と話した。加藤氏は「小池知事の追悼文送付の拒否は、東京墨田区横網町公園にある朝鮮人犠牲者追悼碑を撤去し、事件そのものを忘れさせようという右翼の圧力のためとみられる」とし、「ただ、小池知事の追悼文送付拒否でむしろ多くの日本人が朝鮮人虐殺を知った」と話した。彼は「最近はメディアを通じて韓国を嘲弄する軽いかたちの嫌韓が広まっている点も懸念される」と話した。
演出の坂手洋二氏は「去年の小池知事の追悼文送付拒否に反対する声明に参加してほしいという加藤さんの連絡を受けたことがきっかけで、演劇を作った」とし、「虐殺は事実だ。誰が加害者だったのかもはっきりしている」と話した。
日本社会では朝鮮人犠牲者数が不明だとして虐殺の責任を回避しようとする動きが広がっている。昨年、小池知事が追悼文送付を拒否したとき、保守派は横網町公園の追悼碑に書いてある“犠牲者は6000人以上”という表現が検証された事実ではないとし、問題視した。
最近、220人以上が犠牲となった日本西南部の豪雨のときも「外国人が犯罪を犯すかもしれない」というデマがインターネットで広がりもした。劇の終盤、俳優たちは「記憶することは生き残った者の義務」と語った。公演は来月5日まで行われる。
ノンフィクション?
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Source: おもしろ韓国ニュース速報