「韓国が手を差し出せば道が開かれる」…日本経済通3人が見た「スガノミクス」
「シュガーノミクス時代が幕開けした」
14~15日の2日間、Bloomberg TVやCNBCなど米経済専門放送で最も多く聞こえた言葉だ。 ややもすると’砂糖(シュガー)経済’に聞こえるこの言葉は日本の新任首相菅義偉の経済政策を指す’スガノミクス(Suganomic)’を誤って発音したものだ。
発音は間違っていても、主要外信が伝えたスガノミクスの脈絡はこのように統一される。 「アベノミクスのシーズン2」だ。 8年間日本を率いた安倍晋三元首相の基調が続くと予想される。 「日本が”安定性”を選び、アベノミクスを延長した」(ブルームバーグ)、「アベノミクスを率いた人物が今や前面に出てアベノミクスの影に立ち向かうことになった」(エコノミスト)などの評価がそうだ。
菅に対する期待もそれほど高くなさそうだ。 むしろ、やや否定的な雰囲気まで感じられる。 「回転ドア首相の限界を克服できるか注目される」(ウォールストリートジャーナル・WSJ)、「次の首相のためにポストを暖める程度にとどまる可能性もある」(フィナンシャルタイムズ・FT)という分析と展望は薄っぺらに見えるほどだ。
主要海外メディアの視覚のように「安倍2.0」と呼ばれる菅は安倍のアバターと考えてもいいのだろうか。 日本国内の専門家らの見方は似ているようでありながら、やや見方が違っていた。 Uターンや急ブレーキを踏むことはないが、安倍氏とは異なる路線を踏み、自分だけのカラーを出すことができるということだ。
電話と電子メールでインタビューした島田晴雄東京公立大学法人理事長兼慶應大学経済学部名誉教授、唐鎌大介みずほ銀行首席エコノミスト、高橋元首席みずほ銀行エコノミスト・ブルームバーグ通信記者の話だ。 3人とも日本国内の「経済通」と呼ばれる経済学者と関連専門家だ。
唐鎌大介は「菅は甘い人物ではない。 前面に出て(支持者に)愛嬌を振りまくことはできないが、意見を調整して政策を実行する能力が優れている」と述べた。
そのため、自分だけの世界を作ることができるだろうという予想も出ている。 「スガノミクスはアベノミクスを継承するが、自分だけの反転を生かす」。 菅首相は安倍首相ではなく、郵政改革の勝負手を投げて訪朝もした小泉純一郎になる可能性がある」(島田理事長)。
にもかかわらず経済政策は、大きな枠組みで安倍首相の基調を続けるものと見られる。 菅首相本人も何度も「アベノミクスを継承する」と言っていただけに、安倍首相が主張した「三つの矢」(積極的な財政支出、大胆な量的緩和、構造改革を通じた成長)を収める理由はない。 ただし、日本国内でもアベノミクスに対する批判的な見方は存在する。
島田理事長はさらに「アベノミクスをそのまま維持することは未来世代に罪を犯すこと」と述べた。 そして「安倍首相は政治家としては立派だったが、現在の票にしがみつき、経済もそうだった」とし「今の日本経済は根本的大手術が必要な状況であり、菅首相がその仕事をやり遂げなければならない」と強調した。
状況は容易ではない。 日本の国家債務は、国内総生産(GDP)比300%に迫る。 インフレーションは魔の1%を超えず、’D(デフレ)の恐怖’に震えて久しい。 日本銀行(BOJ)はすでに、世界初のマイナス基準金利を採択した。 攻撃的な量的緩和(QE)で資金供給に乗り出しているが、力不足だ。 新型コロナウイルス感染症(コロナ19)の衝撃も少なくない。 14日、FTが「菅首相が安倍首相よりも悪いスタートに立っている」と評した背景だ。
唐鎌首席エコノミストは「すでに日本の中央銀行と政府が使えるカードはすべて使った状況」とし「パンデミック状況でこの方向を変えることは容易ではなく、可能でもない」と述べた。 量的緩和(QE)およびマイナスの基準金利などの基調は維持され、黒田東彦総裁の留任も確実視されるということだ。 唐鎌は「お手上げ状態の日本の金融政策で彼がどのような政策を取るかが注目される」と付け加えた。
菅首相が安倍首相との差別性を表せる地点は、3番目の矢である構造改革になる可能性が高いというのが日本国内の見方だ。 菅首相の「経済ブレーン」とされる竹中平蔵元総務相は14日(現地時間)、FTに対し「総務相だった当時、悪質な融資を整理する改革を行おうとしたが、大多数が反対し、少数の政治家だけが賛成した」とし「その少数の一人が菅首相だった」と述べた。
島田理事長もインタビューで「菅は意見調整に長けた人物でありながら構造改革の意志が固い」とし「改革の動力を離さずに意見調整を通じて葛藤を最小化できる人物」と説明した。 島田氏は「今、日本は徳川幕府最後の10年と同じだ」とし「現在に酔っていつまた別の危機が訪れるか分からない状況で、菅が賢明に乗り越えて小泉のような人物として記憶されることを願う」と話した。
「スガノミクス」の改革方向を予測できるだろうか。 高橋元記者は「菅は成長経済に力点を打つ新自由主義者で官房長官時代から中小企業と銀行の構造改革のための規制緩和の必要性を強調した」とし「(経済体質改善のための)構造改革のために生産性が低く競争力の弱い企業にメスを入れる可能性がある」と説明した。
行き詰まった韓日関係に菅の登場がターニングポイントになり得るだろうか。 昨年7月、日本の経済産業省が韓国に輸出する日本企業を相手取って下した輸出規制措置や強制徴用賠償判決などを巡り、両国のギクシャクした状況は依然変わっていない。
日本の専門家たちは、菅の登場が韓国に機会になると予想した。 島田理事長は「菅の個人的な特性と日本の政治、現在の雰囲気を見るとき、菅が先にムン・ジェイン大統領に、手を差し伸べる可能性はゼロ」としながらも、「しかし、意見聴取との調整を重視する菅の特性上、韓国側から先に近づくと、道を開く可能性がある」と助言した。
唐鎌エコノミストも「日本で輸出規制問題は韓国の徴用問題に対する対抗的性格が強い」とし「これは菅首相の下でも変わらない」と見通した。 続いて「その代わり、韓国政府が妥協点を探るジェスチャーを見せたら、協議する可能性がある」と付け加えた。
Source: かんこく!韓国の反応翻訳ブログ